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廃車のシートベルトがスツールに 大阪のメーカーが開発:さまざまなシーンにマッチ
服飾雑貨製品の製造・販売を手掛けるEST(大阪市西区)は、廃棄される車のシートベルトを活用した組み立て式スツール「obi」(オビ)を開発した。11月に発売する。
服飾雑貨製品の製造・販売を手掛けるEST(大阪市西区)は、廃棄される車のシートベルトを活用した組み立て式スツール「obi」(オビ)を開発した。11月に発売する。
自動車大国の日本では年間、約450万〜500万台の車が廃棄処分され、再資源化率は90%台後半に上るとされている。一方、エアバックやシートベルトは頑丈で特殊な作りのため、再利用が難しく、多くが廃棄されているのが現状だ。
こうした中、同社は廃棄物の削減に貢献しようと、廃シートベルトを座面として利用するスツールの開発を企画した。
開発にはこれまで数多くの椅子を手掛けてきた木工家の賀來寿史氏と、現代工作家・エンターテイナーのミズグチグッチ氏の協力を得た。廃シートベルトと植林木100%のホワイトバーチ合板を組み合わせ、バッグに入れて持ち運びもできるスツールを完成させた。
スツールは、座面に3本のシートベルトと、4枚のホワイトバーチ合板と組み合わせただけのシンプルな構造。座面に圧力がかかることで板が引っ張り合い、より安定するという。
3本のベルト(帯)が張っている状態と「帯」という漢字の形がスツールとリンクすることから「obi」と名付けた。
スツールは440mm高(小売価格1万5000円)と、245mm高(同1万3000円)の2種類を開発した。座面色はブラック系、ベージュ系、グレー系の3色展開。廃シートベルトを再利用しているため、個体差がある。
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