御殿場と酒々井のアウトレットで、なぜ「ヘリ」を飛ばしているのか:週末に「へえ」な話(1/4 ページ)
アウトレットモールでヘリコプターに乗れることをご存じだろうか。御殿場と酒々井のアウトレットでヘリを飛ばしたところ、人気を集めているという。どういった人たちが乗っているのかというと……。
アウトレットモールでヘリコプターに乗れることをご存じだろうか。御殿場プレミアム・アウトレット(以下、御殿場)の駐車場にヘリポートを設置して、周辺の観光スポットなどを遊覧するサービスを始めたところ、「オレも乗りたい」「ワタシも乗せて」という人が多く、人気を集めているようだ。
であれば、別のところでもウケるのではないかと考え、千葉県にある酒々井プレミアム・アウトレット(以下、酒々井)でも飛ばしたところ、買い物がメインではなく、「ヘリを乗るためにやって来た」という人が増えているそうだ。
アウトレットで、なぜ「ヘリ」を飛ばしているのか
このサービスは、デベロッパーの三菱地所、アウトレットを運営する三菱地所・サイモン、航空事業などを手掛けるAirXの3社で展開している。御殿場は1月下旬から、酒々井は7月中旬から、それぞれ期間限定でスタートしたところ、うまく“離陸”できたこともあって、現在は期限を決めずに飛んでいる。
ちょっと古いデータになるが、御殿場に足を運ぶお客は年1000万人ほど(2018年度)。高級ブランドなど約290店がそろっていて、アウトレットとしては日本最大規模である。ただ、課題もある。一般的なショッピングセンターなどと比べると、来店頻度は少なく、1人当たり多くて年4回ほど。集客のためにホテルを設けたり、ミニ遊園地をつくったり、あの手この手を打っていて、その一環としてヘリを飛ばすことにしたのだ。
コースは4種類用意していて、お試しコースは約3分の飛行(アウトレット周辺、足柄ICなど)で3900円。富士山中湖または箱根芦ノ湖コースは約15分の飛行で1万9800円。お試しコースの利用が多くなると、そのぶん離着陸が多くなって、騒音の問題がからんでくる。というわけで、1日の回数を制限していることもあってか、人気があるのは約15分コースである。
ところで、どんな人たちが乗っているのだろうか。一部の航空ファンだけかなあと思っていたら、子ども連れの家族、シニアの夫婦、若いカップルなど幅広い層が利用しているそうで。大々的なPRをしていないこともあって、御殿場に来てから「おっ、ヘリコプターがあるじゃないか。ちょっと乗ってみようか」といった人が多いようだ。
関連記事
- ちょっと前までブームだったのに、なぜ「高級食パン」への風当たりは強いのか
どうやら「高級食パン」のブームが終わるようだ。最近、さまざまなメディアがこのように報じているわけだが、なぜ「高級食パン」への風当たりは強いのか。その背景には、2つの理由があって……。 - 吉田カバンが「1+1=3」の発想 リュックが2つに分かれる新作にびっくり
吉田カバンからユニークなカバンが登場した。リュックが2つに分かれるタイプを発売したところ、じわじわ売れているそうだ。「吉田カバン」といえばベーシックなモノが多いのに、なぜ見たことも聞いたこともない商品を開発したのだろうか。担当者に話を聞いたところ……。 - キユーピーの「ゆでたまご」が、なぜ“倍々ゲーム”のように売れているのか
キユーピーが販売している「そのままパクっと食べられる ゆでたまご」が売れている。食べことも、見たことも、聞いたこともない人が多いかもしれないが、データを見る限り、消費者から人気を集めているのだ。なぜ売れているのかというと……。 - 丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。 - 「男女混合フロア」のあるカプセルホテルが、稼働率90%の理由
渋谷駅から徒歩5分ほどのところに、ちょっと変わったカプセルホテルが誕生した。その名は「The Millennials Shibuya」。カプセルホテルといえば安全性などを理由に、男女別フロアを設けるところが多いが、ここは違う。あえて「男女混合フロア」を取り入れているのだ。その狙いは……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.