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ドムドムハンバーガー驚異の復活 風向きを変えた「3つの出来事」:あの店は今(4/4 ページ)
「このままなくなってしまうではないか」と悲観されていた、ドムドムハンバーガーが復活し注目を集めている。最盛期の90年代には全国400店以上にまで拡大したものの、閉店が相次ぎ30店舗以下に。しかし、2020年度から最終黒字に転じて息を吹き返し始めた。その背景には何があったのか──?
地に足をつけた経営を
藤崎氏は「これからも面白いチャレンジをして行きたい」と話す。
商品については、ファストフードの枠にこだわらない方針を貫き、これからも個性的な商品を含め、おいしいだけでなくお客に付加価値を感じてもらえるようなメニュー開発を続けていくという。ハンバーガーチェーンのメニューはパターン化している印象を受けるが、そうした業界の常識や慣例に感化されずに、商品を開発していく方針だ。
攻めの施策での話題作りも続ける一方で、守りの施策として社員教育などの経営基盤を支えるポイントにも注力していく。藤崎氏は「チャレンジは続けるけれども、基礎的な部分では地に足をつけて経営していきたい」とまとめる。
「黒字化を目指して短期間でさまざまな取り組みを行ってきました。われわれは『思いやり経営』を掲げていますが、それがスタッフの皆さんまできちんと体系化して教育が行き届いているかというと、まだまだな点も多いと思います。これからは内部もしっかりと整えていきたいと思います」
驚異のV字回復劇を遂げたドムドムハンバーガー。一時期は「バーガー界の絶滅危惧種」と呼ばれたブランドだが、5年後、10年後にはどのように受け止められているだろうか。日本最古のハンバーガーチェーンの底力に期待が集まる。
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