ネットで「秘境・絶景スポット」と紹介 危険な崖に観光客が続々:沖縄・伊良部島の「三角点」(1/2 ページ)
沖縄県宮古島市に多くの観光客が訪れている。伊良部島の「三角点」と呼ばれる“絶景スポット”にも人が集まり始めたが、問題もあって……。
新型コロナウイルス対策の行動制限がなくなり、沖縄県宮古島市には多くの観光客が訪れている。伊良部島の「三角点」と呼ばれる“絶景スポット”にも人が集まり始めた。海抜約70メートルの崖の上には測量の基準となる三角点と1畳ほどの開けた岩場があり、先端に立ったり腰かけたりして交流サイト(SNS)に写真をアップする観光客がいる。だが、ここは観光施設ではなく柵もない。転落すれば大事故につながる恐れがある。市観光商工課は昨年、入り口に立ち入り禁止の看板を設置したが、守られていないのが現状だ。(宮古支局・當山学)
立ち入り禁止なのに
「三角点」は伊良部一周道路の林の先にある。人が踏み締めた数十メートルの“道”は木の枝が張り出すなど険しく、抜けると崖に出る。2015年の伊良部大橋開通後、ネット上で「絶景スポット」「秘境」などと紹介され、広まっていった。
直接的な担当部署ではないが、市観光商工課は「事故があってからでは遅い」と看板を設置し、時折状況をチェックしている。ただ罰則はなく「『行かないでください』としか言えない」と対応に苦慮している。
「三角点」の入り口から約600メートル離れた場所にも「イグアナ岩」と呼ばれる人気の崖がある。「三角点」よりも人に踏み締められていて歩きやすい。崖の岩はごつごつして転ぶ危険性が高く、同課は「三角点」と同じく立ち入り禁止の看板を設置した。
看板がむしろ目印になっているとの懸念もあるが、グーグルマップで名所のように表示されているため、隠しても効果は薄そうだ。
同課は二つの崖への入り口ついて「入る人が多いようなら、県とも調整して入れないようにする措置を取らないといけない」と、物理的に通れなくすることも検討している。
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