那覇空港の禁止区域にレンタカー「今年は数倍」 “いたちごっこ”の背景:観光客が戻りつつあるのに
各航空会社の搭乗手続きカウンターが入る那覇空港国内線ターミナル3階の出入り口付近で、禁止されているレンタカーの受け渡しが横行し、関係者が対応に苦慮している。背景にあるのは……。
各航空会社の搭乗手続きカウンターが入る那覇空港国内線ターミナル3階の出入り口付近で、禁止されているレンタカーの受け渡しが横行し、関係者が対応に苦慮している。一般の利用者の乗り降りに支障が出ているほか、渋滞の要因になり、那覇空港を管轄する豊見城署には毎日のように苦情が寄せられている状態だ。県レンタカー協会は「10年ほど前から違反事業者が問題になり始めたが、今年は特に目立つ。観光客も規則にのっとった事業者を利用してほしい」と呼びかけている。(社会部・比嘉海人)
現場は、那覇空港事務所が空港管理規則に基づき、レンタカーの受け渡しを禁止している。駐車禁止区域にも当たり、レンタカーの貸し出しや返却の手続きで駐車すれば摘発対象になる。しかし、取り締まりに気付くと車を移動するケースも多く、「いたちごっこ」が続いているという。
レンタカー協会によると、違反行為が特に深刻だったのは2018年ごろ。それでもまだ違反事業者は10社ほどだったが、「今年は数倍に上る」(同協会)という。
背景には、新型コロナウイルスの流行に伴い大手事業者のレンタカーが減ったことが関係しているようだ。
同協会によると、コロナ禍の旅行控えで観光客数が激減したことを受け、協会に所属する事業者の今夏の保有台数は、2019年の同時期と比べてほぼ3割減。観光客は戻りつつあるが、大手は満車の状態が続き「以前より小さな事業者に客が流れている」と担当者は説明する。
こうした事業者の多くは店舗を持たず、空港を日常的に受け渡しの場にしているとみられる。
関連記事
- ちょっと前までブームだったのに、なぜ「高級食パン」への風当たりは強いのか
どうやら「高級食パン」のブームが終わるようだ。最近、さまざまなメディアがこのように報じているわけだが、なぜ「高級食パン」への風当たりは強いのか。その背景には、2つの理由があって……。 - 吉田カバンが「1+1=3」の発想 リュックが2つに分かれる新作にびっくり
吉田カバンからユニークなカバンが登場した。リュックが2つに分かれるタイプを発売したところ、じわじわ売れているそうだ。「吉田カバン」といえばベーシックなモノが多いのに、なぜ見たことも聞いたこともない商品を開発したのだろうか。担当者に話を聞いたところ……。 - ウェンディーズは「いま」どうなっているのか わずか1店舗からの“ウルトラC”
都市部を中心に「ウェンディーズ」の店を見かけるようになった。バブル時、100店を超えるほどの勢いがあったチェーン店はいまどうなっているのだろうか。同社の会長と社長を取材したところ……。 - キユーピーの「ゆでたまご」が、なぜ“倍々ゲーム”のように売れているのか
キユーピーが販売している「そのままパクっと食べられる ゆでたまご」が売れている。食べことも、見たことも、聞いたこともない人が多いかもしれないが、データを見る限り、消費者から人気を集めているのだ。なぜ売れているのかというと……。
Copyright © The Okinawa Times All rights reserved.