「お布施で破産」「病気より礼拝優先」新興宗教めぐるトラブル、2割が経験:1100人にアンケート
弁護士ドットコム(東京都港区)は「宗教トラブルに関するアンケート」を実施した。自身または家族・親族が新興宗教に入会している(していた)ことでトラブルに遭ったことがあるか聞いたところ、21.2%が「ある」と回答したことが分かった。
仕事に役立つ調査データ:
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弁護士ドットコム(東京都港区)は「宗教トラブルに関するアンケート」を実施した。自身または家族・親族が新興宗教に入会している(していた)ことでトラブルに遭ったことがあるか聞いたところ、21.2%が「ある」と回答したことが分かった。
トラブルが始まったのはいつ頃か尋ねた。最も多かったのは「2000年代」で23.8%、次いで「1990年代」が23.4%、「1980年代」が18.7%となった。新興宗教をめぐるトラブルは1990年代に大きく注目されたが、2000年以降も引き続きトラブルが起きていることがうかがえる。
「お布施で破産」「子どもの病気より礼拝優先」
具体的なトラブルの内容を聞いた。最も多かったのは「入会・脱会に関するトラブル」(45.1%)、次いで「お金に関するトラブル」(40.9%)、「恋愛・結婚に関するトラブル」(15.7%)だった。
具体的なトラブルの内容については、親から信仰を強要された宗教2世や信仰熱心なパートナーとのトラブルが寄せられた。
「子どもの頃にインフルエンザにかかってしんどかった時、両親が礼拝や奉仕を優先し私は家に置き去りにされつらかった。高校卒業後に一人暮らしを始めてから今まで両親とは絶縁状態」(40代女性、1980年代からトラブル)
「度重なるお布施の要求によって我が家も破産した。しかし信者であった母はそれでも信じることをやめずに信じ続け、最終的に父は自殺している」(10代男性、2010年代からトラブル)
「自分のテストの点が良かったり表彰されたり、受験に合格すると『信仰心が強かったからだね』と言われた。神様の力もあったかもしれないが、自分もかなりの努力をしたことを全否定されたように感じた」(40代女性、1990年代からトラブル)
「元夫が宗教信者で、事故やケガをした私に『入信しないからだ』としつこく勧誘したり、選挙の時期になると強引に投票所へ連れて行かれ『この人の名前を書け』と言われた。生活の一部に宗教があり、子供まで入信させようとし人生の方向性が違うことから、嫌悪感を抱き離婚に至った」(40代女性、2010年代からトラブル)
今回の調査は、ポータルサイト「弁護士ドットコム」の一般会員を対象に、インターネットで実施した。期間は7月27日〜8月2日、有効回答数は1108人。
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