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スマホ失った「ファーウェイ」の新たな戦い方、日本人消費者の声取り入れヒット産む浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(5/7 ページ)

ファーウェイは2020年6月のP40シリーズ以来、日本でスマートフォンをリリースできていない。企業の「顔」ともいえる商品を失い、日本の顧客における製品の価値を、より深く考えるようになったという同社が、いま日本人消費者の声取り入れ、新しい製品セグメントでヒット産んでいる。

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 田中社長とファーウェイの楊氏は21年9月に初めて顔を合わせた。初対面とは思えないくらい細かい話ができて、すぐに提携が決まったと2人は声をそろえる。

 製品のフロント部分をオンデーズが、弦の部分をファーウェイが担当して開発を進めた。

 楊氏は「オンデーズからは日本人の輪郭に合うフロントフレームの提案を多くいただきました。『日本人はあまりサングラスを使わない』といった使用習慣も教えてもらいました」と振り返る。

 ファーウェイにとっては販路開拓の面でもプラスになった。オーディオグラスは新しいジャンルのため、家電量販店でもどの売り場に置くかは店ごとの判断になるが、オンデーズとの協業によって、日本で約200店舗を展開する同社の店頭で販売員が接客しながら商品をアピールできるようになった。

 「オンデーズの販売員は眼鏡には詳しいですが、オーディオグラスを売ったことはありません。製品の特徴をどうやって消費者に伝えてもらうか、どういうブランド展開をするか、製品開発以外のことも協議を重ねました」(楊氏)


ファーウェイが21年初夏に日本へ投入した、オーディオグラス「HUAWEI×GENTLE MONSTER Eyewear II」。サングラスと伊達眼鏡タイプの2種を用意。実勢価格はフレーム形状によって異なるが3万2780円から

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