VTuberグループ「にじさんじ」を運営するANYCOLOR、順調な四半期決算
VTuberグループ「にじさんじ」を運営するANYCOLOR(東証グロース5032)が、9月14日に発表した2023年4月期第1四半期(22年5月―7月)決算(非連結)は、売上高が59.3億円で当期純利益が14.7億円であった。
VTuberグループ「にじさんじ」を運営するANYCOLOR(東証グロース5032)が、9月14日に発表した2023年4月期第1四半期(22年5月―7月)決算(非連結)は、売上高が59.3億円で当期純利益が14.7億円であった。
東証上場後の22年4月期の決算発表記事で書いたが、同社の強みは高い営業利益率である。前期(22年4月期)は29.6%であったが、今期第1四半期は35.8%と伸ばしている(販管費が低く収まっている)。売上総利益率も前期の42.2%から43.6%と好調だ(原価率が低い)。
新規VTuberも続々とデビューしている。5月21日より「壱百満天原サロメ」、7月13日よりVTuberグループ「VOLTACTION」として4人がデビュー、さらに7月20日よりVTuberグループ「ILUNA」として6人がデビューした。また、女性3人組ボーカルユニットとして「Nornis」が新規ユニットとして6月から活動開始している。
他社との融合では、KADOKAWAおよびBALCOLONY. との3社共同事業として、メディアミックス作品「Lie:verse Liars」(リーバース・ライアーズ)の制作を決定した。イベントも躍進中だ。葛葉、叶、ROF-MAOによる3マンライブ「Aim Higher」を7月27日ぴあアリーナMMにて開催した。ライブイベント当日はTwitterトレンドランキングで「#AimHigher」が世界1位を獲得するなど活況だ。
決算発表後の9月15日、株式市場(前引け)ではストップ高で売買成立されていない。この段階で株価は上場来最高値となり、時価総額は2822億円になる。参考までに、TBSホールディングスは2700億円台、フジ・メディア・ホールディングスは2500億円台である。
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