「攻撃的なお局」にどのように接すればいいのか トリセツを聞いた:“沼る”ビジネスパーソンの共通点(2/3 ページ)
「若手いじめ」「嫌がらせ」などさまざまな行為で職場を悩ませる「お局」。もし、組織で「お局」に出会ってしまったら、私たちはどのように行動すべきなのだろうか。トリセツを聞いた。
お局耐性がない男性
――それほど大きい被害があるのに、なぜ「お局」は会社をクビになったり、注意されたりしないのでしょうか?
川村: 企業は不当解雇で訴えられてしまうケースを恐れ、クビにはなかなかできないと思います。もし異動させたとしても、お局はいじめや嫌がらせを繰り返すことが多いため、“根絶”しません。
お局による被害者が続出したとき、「どうしたらいいのか分からない」企業が多いと思います。メンタルヘルスに関する知識や対処法を知らない人が多いため、早急な対応ができていないようです。メンタルヘルスに関して知識を有する人が出入りしていたり、常時カウンセラーや産業医がいたりすれば、もう少し対処はできるのではないかと思います。
また、男性が女性ならではの人間関係にめっぽう弱いことも影響していると思います。実は、お局の被害者は女性が多いと思われがちですが、男性の被害者も多くいます。女性の場合は、お局と距離を置く、懐に入って被害を受けないようにするなど臨機応変に対応できる人が多いですが、男性はうまくできないようです。被害は中間管理職の男性が多い傾向にありますね。
厚生労働省がメンタルヘルスに対する取り組みを調査
厚生労働省の「令和2年労働安全衛生調査(実態調査)」によると、メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は61.4%だった。取り組み内容の内訳をみると、「メンタルヘルス対策に関する労働者への教育研修・情報提供」は33.0%、「メンタルヘルス対策に関する管理監督者への教育研修・情報提供」は30.9%、「メンタルヘルス対策に関する事業所内の産業保健スタッフへの教育研修・情報提供」は14.4%と、学びの場を設けている企業はまだまだ少ないようだ。
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