「品質がよくない」「普段の1.5倍の値段です」 顧客満足度No.1のスーパーで見つけた“正直すぎる”ポップの真意:オネスト(正直)カード(1/3 ページ)
「普段の1.5倍の値段です」「品質がよくない」――オーケーで見つけた正直すぎる掲示。「オネスト(正直)カード」と呼ばれているらしい。こんなに正直に商品のマイナス面を伝えて大丈夫なのだろうか?
オーケーが、12年連続で顧客満足度が最も高いスーパーに選ばれた(2022年度JCSI第1回調査より)。オーケーは首都圏を中心に130店舗以上を展開する食品スーパーだ。運営元のオーケー(横浜市)は、高品質・低価格を掲げ、旬の知らせや価格変動に関する情報を発信するなど、売り場での情報発信を強化している。
オーケーを訪れた際、青果売り場で興味深いPOPを見つけた。商品の状態を“正直”に伝えている「オネスト(正直)カード」だ。南アフリカ産のグレープフルーツには「フロリダ産に比較して甘みが不足しており、若干の酸味がある」と書いてあった。こんなに正直に商品のマイナス面を伝えて大丈夫なのだろうか? オーケー広報にオネストカードを実施する理由を聞いた。
オネスト(正直)カードとは?
オネストカードは、商品の状態や価格に対する“正直”な情報を利用者に知らせるもので、主に相場や天候の影響を受けやすい青果部門で掲示している。「天候不順の影響で、品質が良くない」など、販売にとって不利な情報も正直に伝えており、同社の広報担当者は「正直であるからこそ、オーケーを信頼いただけると考えています」と話す。
過去に掲示したオネストカードは、2021年2月には長ねぎについて、「産地低温と干ばつの影響により、生育が悪く、例年の同時期に比べて、1.5倍と高騰しております。相場が下がり次第、速やかにお知らせ致します。回復までは、1本売り・加工品のご利用をおすすめします」、焼きいも(紅あずま・紅天使)について「出始めのため、熟成貯蔵がされておらず、甘みが不足しております。来年1月中旬頃よりおいしくなる見込みです。ご了承ください」などの情報を発信している。
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