10月の加熱式たばこ増税、喫煙者も「知らない」が7割:たばこ税の使い道は?(2/2 ページ)
ネットエイジア(東京都中央区)が、「加熱式たばこに関する意識調査」を実施した。10月の加熱式たばこの増税について、喫煙者の約7割が「知らない」と回答した。
増税には賛成? 反対?
次に、喫煙者に「加熱式たばこ」の増税について意見を聞くと、「賛成」が24.4%、「反対」は75.6%という結果となった。一方、非喫煙者は「賛成」が76.2%、「反対」が23.8%で、喫煙者で増税に賛成する人の割合は20代(32.0%)が最も高いことが分かった。21年の調査結果と比較すると、喫煙者は「賛成」が11.8ポイント上昇(21年12.6%→22年24.4%)しており、非喫煙者は「賛成」が12.6ポイント下降(21年88.8%→22年76.2%)しているという対照的な変化が見られた。
たばこ税の税収・使い道を知っているか?
たばこ税の税収は、国税と地方税を合わせて2兆円を超える。その金額を「知っている」人は喫煙者が10.4%、非喫煙者は4.4%で、大多数の人が知らないことが分かった。21年の調査結果と比較すると、喫煙者は1.4ポイント上昇(21年9.0%→22年10.4%)、非喫煙者は2.4ポイント上昇(21年2.0%→22年4.4%)しているという結果となった。
一般財源(たばこ税)の使いみちについて、知っているものを尋ねると「街路・公園・下水道の整備や区画整理」(喫煙者47.6%、非喫煙者57.4%)が最も多く、次いで「道路・橋りょうの新設や改良」(喫煙者33.4%、非喫煙者34.6%)、「小学校・中学校・高等学校の運営・施設建設」(喫煙者23.2%、非喫煙者29.6%)などが挙がった。また、「たばこ税は社会に貢献していると思うか」という質問に「そう思う」と回答した人は喫煙者が75.8%、非喫煙者が66.8%、「そう思わない」と回答した人は喫煙者が24.2%、非喫煙者が33.2%という結果となった。
喫煙経験のあるたばこの種類は?
喫煙者に「喫煙経験のあるたばこの種類」を聞いたところ、「紙巻たばこ」(92.6%)が最も多く、次いで「加熱式たばこ」(64.6%)、「電子たばこ」(28.0%)と続いた。加熱式たばこを使用したことがある喫煙者のうち、現在も使用している人は78.3%だった。特に20代が85.1%と高く、次いで30代も79.5%と高いことが分かった。一方、紙巻たばこを使用したことがある喫煙者のうち、紙巻たばこから加熱式たばこへ切り替えた人の割合は28.9%だった。また、紙巻たばこと加熱式たばこを併用している喫煙者は29.5%という結果となった。
加熱式たばこの使用のきっかけで最も多かったのは、「紙巻たばこを吸える場所が減った」(25.1%)だった。次いで「友人・知人・家族から勧められた」(24.5%)、「健康を気にするようになった」(23.2%)と続いた。「加熱式たばこ」のメリットは、1位が「灰が出ない」(54.2%)で、「においが少ない」(53.9%)、「部屋の空気や壁紙を汚しにくい」(52.9%)と続いた。「加熱式たばこ」の使用について、周囲への配慮が可能かという問いには68.6%の喫煙者が「そう思う」と答えており、その理由として「煙やにおいが少ない」(51.9%)、「火を使わない」(2.3%)などが挙がった。
20年4月1日の改正健康増進法の全面施行により、室内は原則禁煙となった。しかし飲食店には、室内で「飲食などが可能な加熱式たばこ専用室」の設置を認めている。このことを「知っている」喫煙者は40.6%だった。
「知っている」と回答した喫煙者に、専用室での飲食が可能なのは、加熱式たばこの受動喫煙による健康影響が明らかでないためということを知っているかとの問いに、「知っていた」は48.8%、「知らなかった」は51.2%と拮抗する結果となった。
調査はインターネットで、8月18〜19日に行った。
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