世界一稼ぐYouTuberも参入! ゴーストレストランの魅力と最新事情:石角友愛とめぐる、米国リテール最前線(3/4 ページ)
フードデリバリーの浸透に伴い、実店舗を持たない“ゴーストレストラン”が日本でも増え、話題になっている。「世界で最も稼ぐユーチューバー」も参入し、多様化するゴーストレストランの実態とは?
「世界で最も稼ぐユーチューバー」が始めたゴーストレストラン
世界で最も稼ぐユーチューバーとされる、ミスター・ビースト氏(本名:ジミー・ドナルドソン)のYouTubeチャンネル登録者数は1億400万人超。フォーブスの公表した「2021年に最も稼いだYouTube Star」にて世界1位、約62億円を稼ぎ、ユーチューバーとして歴代世界1位の年間収入記録を保有しています。
ファンのために島を購入したり、数年前にはクラブハウスでゲスト出演したことで一気にアクセスが集中しアプリがダウンしたりと、特に10〜20代の若者に圧倒的支持を得ているインフルエンサーです。そのミスター・ビースト氏が、VDCと提携し作ったのが、MrBeastバーガーと呼ばれるブランドです。
MrBeastバーガーは、彼の膨大な数のファンに支えられ、当初は多くの話題を呼び、驚異的な売り上げを記録しました。最初の四半期で、デジタルマーケットプレースでオリジナルのMrBeastバーガーアプリを通し約300店舗を展開し、100万個のハンバーガーの販売数を達成しました。
このアプリは、iTunesとGoogle Playの両方で最もダウンロードされたアプリとなり、Google検索の「人気トップ5」にも入りました。そして、22年8月には、バーチャルコンセプトからニュージャージー州イースト・ラザフォードのアメリカンドリームモールに初の実店舗をオープンし、多くのファンがかけつけました。
MrBeastバーガーのWebサイトには、「レストラン事業者の皆さまへ」というセクションが掲載されており、「既存のレストランの厨房にMrBeastバーガーを追加しませんか? MrBeastバーガーは、あなたのキッチンで運営する独立したコンセプトを提供するバーチャルブランドで、フードデリバリーサービスを通じてのみ配達が可能です」と書かれています。
簡単な質問に答えると、おすすめブランドを提示
実際にVDCのWebサイトを見ると、レストラン事業者が簡単に自分にフィットしたブランドを選べるように設計されていることが分かります。まず、「今あなたの厨房にはどんな機材がありますか?」という質問が掲載されており、オーブン、フライヤー、冷蔵庫などを選択します。
次に、「普段はどんなジャンルの料理を作っていますか?」という質問が提示されます。カフェ、中華、揚げ物、日本食、メキシカン、ピザなどから選択します。
キッチンのサイズや数を入力すると、「あなたにおすすめのブランドはこれです!」と選択肢が表示されるのです。
この方法であれば、既存のキッチンスペースを有効活用して収益アップしてみようと思うレストラン経営者も多いのではないでしょうか。実際に、FoodGodというゴーストバーガーブランドのWebサイトには、以下のようなうたい文句が掲載されています。
- 既存の厨房と労働力を最大限に活用
- 実行しやすく、収益性の高いメニュー
- スタッフトレーニングの提供
- 数百万人の顧客ネットワークを活用
- 30日以内に注文を受け始めることができます
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