「ジャニーズ騒動」から学ぶ、中堅・若手が逃げる組織の問題:スピン経済の歩き方(1/6 ページ)
「ジャニーズ帝国」に激震が走っている。滝沢秀明副社長が退社して、人気グループ「King & Prince」のメンバーが退所して。なぜ、次々に事務所を離れていくのだろうか。「ウチの会社みたいだな」といった原因があって……。
また「ジャニーズ帝国」に激震が走っている。
まず、「辣腕(らつわん)」として業界内でも評価が高く、2019年7月に亡くなったジャニー喜多川前社長の後継者と目されていた滝沢秀明副社長が電撃退社した。理由は明かされていないが、週刊誌などでは、創業一族である藤島ジュリー景子社長との確執があったのではないかという憶測が流れている。
その衝撃も冷めやらぬ11月4日、今度は人気グループ「King & Prince」のメンバー3人がグループの脱退と事務所を退所すると発表した。岸優太さん、平野紫耀さんの説明からは、「海外進出」への強いこだわりと、それが実現できていない現状への憤りが述べられている。一足先に退所して、アーティスト活動をしている元メンバーの岩橋玄樹さんも現在、英語を勉強しており、海外進出に強い意欲を見せている。
海外進出と言えば、3月にアイドルグループ「Travis Japan」が、ジャニーズ事務所としては「少年隊」以来38年ぶりの海外留学に出発、米国の人気オーディション番組「America's Got Talent(アメリカズ・ゴット・タレント)」に出演し注目され、10月28日にはジャニーズ初となる全世界メジャーデビューした。
King&Princeはジャニー氏が手塩にかけて育てた「最後の最高傑作」という評判で、喜多川氏の夢だった「世界デビュー」を視野に入れていた。が、近年はテレビの仕事も増えて冠番組もできるなど多忙を極めていた。「会社の方針」とメンバーの「目標」に何かしらギャップが生まれていたのかもしれない。
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