DEA、楽天と「Web3領域における協業推進に向けた覚書」を締結
Digital Entertainment Asset Pte. Ltd.は楽天グループ株式会社と、「Web3領域における協業推進に向けた覚書(MOU)」を締結した。新株予約権引受による楽天キャピタルからのマイノリティ出資に関しても合意したことを発表。
シンガポールを拠点にGameFiプラットフォーム事業を展開するDigital Entertainment Asset Pte. Ltd. (以下、DEA)は、楽天グループ株式会社(以下、楽天)と、「Web3領域における協業推進に向けた覚書(MOU)」を締結した。新株予約権引受による楽天キャピタルからのマイノリティ出資に関しても合意している。双方が協力し、Web3領域への事業拡大を図る。
楽天は、Eコマースからフィンテック、携帯キャリア事業などのモバイルサービス、プロスポーツまで多様な事業領域でサービスを展開している。Web3領域への事業進出も早く、同社が手掛けるNFTマーケットプレイスと、販売プラットフォーム「Rakuten NFT」 は、日本国内有数のNFTプラットフォームとして知られている。
同社グループの楽天ウォレットは、ビットコインをはじめとする暗号資産の取引サービスも提供している。
18年8月に設立したDEAは、ブロックチェーンゲームを遊ぶことでトークンによる何らかの報酬が得られる(Play to Earn)ゲーム全般を指す「GameFi」のプラットフォーム事業を手掛けている。Play to Earnゲームの『JobTribes』やNFTマーケットプレイスの『PlayMining NFT』、メタバースプロジェクトである『PlayMining Verse』を展開中だ。ブロックチェーン技術を活用し、「楽しむことが価値に変わる」世界の実現を目指している。
DEAのGameFiプラットフォーム「PlayMining」は、20年5月にサービスを開始して以来、22年11月現在で全世界100カ国以上、250万人を超えるユーザーを有している。「DEAPcoin」は日本で初めて流通するPlay to Earnトークン(「遊んで稼ぐ」という概念で、NFTゲームをプレイしてお金を稼ぐ代用通貨)で、「PlayMining」も世界初の「Play to Earnトークンエコノミー」として、世界のGameFi領域をリードする存在となっている。
DEAと楽天は、「それぞれの事業においてシナジーを創出する協業の可能性や、双方のサービスのさらなる価値向上に向けた連携などに関して協議を進めていきます」とコメントした。
楽天キャピタルのカンパニープレジデント、高澤廣志氏は以下のように話す。
「本出資を通してDEA社とは、Web3領域における弊社のさまざまな事業との協業の実現を目指していきたいと思います。楽天グループの持つ会員基盤、ブランド、関連領域における事業ノウハウと、DEA社のGameFi、トークンエコノミー、メタバース事業推進の経験は、今後の両社の事業成長へ相互に大きく貢献していくと期待しています」
一方、DEAのFounder&CEOの吉田直人氏は以下のようにコメントしている。
「Play to Earnをグローバルに浸透させることをミッションとする弊社にとって、世界規模でインターネット関連ビジネスを展開している楽天の戦略がうまく合致しました。楽天が発表したIP開発からコンテンツの包括的なプロデュースを行うメディアフランチャイズ事業『Rakuten Content Central』を設立したことも追い風となり、これから一緒にWeb3エンターテインメント事業で世界トップを目指して協議していきます」
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