すき家の「深夜の自主トレ」は許されるのか 駐車場で店員2人が接客:スピン経済の歩き方(1/5 ページ)
すき家の「深夜の接客自主トレ」が話題になった。午前0時の投稿だったので「やっぱりブラック企業?」といった憶測が飛び交ったが、本人の希望ということが明らかになると、称賛の嵐となった。それにしても深夜の駐車場で、店員2人が接客のトレーニングをすることは、いかがなものか。
「やっぱりブラック企業?」「強制されているのでは?」――。そんな憶測が「本人の希望」という事実が明らかになると一転、称賛の嵐となった。
「深夜の接客自主トレ」映像が話題になった「すき家」のことである。きっかけは、札幌のTwitterユーザー「いった」さんが11月28日の午前0時2分に投稿した動画だった。
深夜「すき家」の駐車場。店員2人が配膳トレーを体の前に構えたまま、左足を一歩前に踏み出しては、また元の姿勢に戻る、という動作を繰り返している。その2人の傍らには先輩だろうか、スボンのポケットに手を突っ込んで動作を見守っている店員がいる。配膳トレーを持つ店員の1人が声をかけられたことから、何かしらの「指導」をしているようにも見える。
この「深夜の配膳トレーニング動画」はすぐにバズった。「パワハラじゃないのか?」「この動きがどんな役に立つのか分からない」などネガティブな指摘もあった一方で、「いった」さん同様に、「ひたむきな姿に感動をした」「すき家が好きになった」という好意的な反応も多く見られた。
そんなムードがさらに強まるのは、株式会社「すき家」がこの動画を、「KOSS-1グランプリ」という社内コンテストに向けた「自主トレ」だと明かしてからだ。
以下、『週刊女性』の取材に対する、「すき家」広報の回答を引用させていただこう。
「接客のサービスの大会を年に1回実施しておりまして、各店舗から応募者を募って、地区予選、本選を行っております。今回につきましては、当該従業員がエントリーしており、深夜勤務でしたので、本人たちからこの時間にトレーニングがしたいという申し出がありまして、深夜に実施しました。アルバイトの2人に対して社員が指導していました。当初は店内で行っておりましたが、提供のスピードが動作を伴うため、その部分の10分から20分ほどを外で行うということになったそうです」(週刊女性PRIME 11月30日)
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