ねこホーダイ、会員数急増でサービス停止へ 「体制を整備し、サービス名変更も検討」:運営元が発表
のら猫バンク(東京都千代田区)が12月29日、月額380円で提携シェルターの猫を譲渡するサービス「ねこホーダイ」を停止すると発表した。
のら猫バンク(東京都千代田区)が12月29日、月額380円を支払う会員に対し提携シェルターの猫を譲渡するサービス「ねこホーダイ」を停止すると発表した。
12月15日に同社が発表したねこホーダイは、猫を飼えなくなった場合には無料の引き取りも可能としている点や、「面倒な審査やトライアルもなく高齢者や単身の方でも大丈夫」と説明している点などが批判されていた。
会員数「想定を上回る」
同社はねこホーダイを、サービス開始後、徐々に普及・拡大させていく方針だった。しかし、数日間で会員数の増加が想定を大きく上回ったと説明している。
その上で「会員の皆さまに対し、円滑かつ適切にサービスをご利用いただくことを担保しかねる状況」として、停止の判断に至ったしている。全ての会員の退会手続きをのら猫バンク側で実施し、12月中に返金、または決済キャンセルの手続きを実施するとしている。
今後については、より多くの人に安心して利用されるサービスとなるよう体制を整備するとともに、サービスの在り方についての指摘などを踏まえ、慎重に検討するという。また、サービス名の変更についても検討する。
「猫を物のように扱うサービスではない」 批判に回答
のら猫バンクは同日、ねこホーダイのサービス内容について同社に寄せられた質問と、その回答を発表した。
定額を支払えば、猫を定期的に譲り受けつつ希望に応じて返却できるサブスクリプションサービスなのかという問いに対し、「サブスクリプションといった猫を定期的にお届けするようなサービスではなく、また何の制限もなく猫を譲り受けたり手放したりできるサービスでもない」と否定している。レンタルサービスでもなく、譲渡した時点で猫の所有権は会員に移るという。
猫の譲渡は1年間に1頭のみとしている他、譲渡時には対面で本人確認や住所確認、誓約書の取得などを実施しており、「決して猫を物のように扱うサービスではない」「猫の終生飼養に貢献する1つの形となることを期待して本サービスを開始しており、決して猫をないがしろにすることはない」と説明する。
サービス発表時には譲渡に際して「審査やトライアルなし」と説明していたことで、虐待を防げないのではないかとの批判があった。これに対しては、会員には完全室内飼育や、譲渡後の飼育状況の報告などについて記載された譲渡誓約書への署名・提出をさせるシステムのため、虐待を未然に防ぐ措置を講じていると回答している。
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