ドンキの「光るスピーカー」はなぜ売れているのか “青い光”が見えてきた:水曜日に「へえ」な話(1/4 ページ)
ドン・キホーテで販売している「光るスピーカー」が売れている。最大の特徴は、なんといってもピカピカと「光る」こと。「音楽を聴くのに、照明なんていらないでしょ」と思われたかもしれないが、ターゲットにはササっているようで……。
家電量販店に足を踏み入れると、たくさんのスピーカーが並んでいる。大きいサイズのモノから小さなモノまで。価格は100万円を超えるモノもあれば、数千円で販売しているモノもある。
リーズナブルな商品を手に取ったことがない人からは「安かろう、悪かろうでしょ」といった声が聞こえてきそうだが、とんでもない思い込みである。いい音かどうかを聞き分けることはできなくても、数千円のスピーカーでも十分に満足している人が多いのではないだろうか。
たくさんの商品が並んでいる中で、キラーンと光るスピーカーに目がとまった。ドン・キホーテで発売されているBluetoothスピーカー「GRAV(グラブ)」(3980〜1万2980円)だ。「グラブっていうブランドがあるの? 聞いたことがないなあ」と思われたかもしれないが、認知度はまだまだなので、聞いたことも目にしたことがない人も多いかもしれない。
しかし、である。2022年7月下旬に発売したところ、月に1500台ほどのペースで売れているのだ。最大の特徴は、なんといってもピカピカと「光る」こと。本体にLEDのリングイルミネーションが搭載されていて、光の色や発光パターンを複数の中から選べるようにしているのだ。
商品の説明をしてもササらない人には、全くササらないかもしれない。「スピーカーが光るって、そんな機能いる? いらないでしょ」でおしまいである。しかし、ササる人には、ササっているようである。
商品を開発したのは、さいたま市に拠点を置く「アズマ」という会社。長年ドンキなどのPB商品を手掛けているわけだが、なぜ光るスピーカーを開発しようと思ったのか。同社の小川大介社長に聞いたところ、いきなり10年ほど前の話になった。キーワードは「マイルドヤンキー」である。
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