開発中に「びっくりドンキーらしさがない」の声も “唯一無二”の卵かけご飯が生まれた経緯:朝食を強化(2/2 ページ)
ハンバーグレストランではモーニングメニューとして「卵かけご飯」を提供している。朝食需要を取り込むのが狙いだ。開発の経緯を担当者に聞いた。
卵かけご飯がないのはおかしい
アレフ社内でモーニングを強化する話が出た際、ある社員から「モーニングメニューに卵かけご飯がないのはおかしい!」という声が上がった。そのことがきっかけとなり、商品開発に着手した。
最初に開発したのはメレンゲを使用した卵かけご飯だったが、社内からは「びっくりドンキーらしさがあまり感じ取れない」「びっくりドンキーに来店して食べたい商品か」という厳しい声が寄せられたという。試行錯誤を経て、ハンバーグにかけるオリジナルハンバーグソースをかけるというアイデアに行きついた。オリジナルソースの量についても「ハンバーグ提供時と同じ量にすべき」「卵の味を感じられる分量にすべき」といった議論を経て、現在の量に落ち着いた。
若い女性がコーヒーを飲むシーン
びっくりドンキーの公式Webサイトには、若い女性がコーヒーを飲みながらノートPCをテーブルの上に広げるシーンが登場する。「気分を変えたくて、びっくりドンキーに朝ごはんを食べにきた」「広いテーブルに仕事道具を広げ、ゆっくりコーヒーを飲んでいたら、ちょっとおもしろいアイデアを思いついた」といった文言も登場する。朝の時間帯、趣味や自身のスキルアップのために活動する「朝活」の場として利用できることをアピールしている。
コーヒーについては、品質に定評のあるという高地栽培アラビカ在来種の生豆を自社焙煎工場で毎日必要な分だけローストし、店舗に届けている。モーニングの時間帯のみ、コーヒー(ホット・アイス)を注文すると午前11時までおかわり自由としている。利用客にくつろいで過ごしてもらうためだ。
担当者は「出社前にビジネスパーソンが利用する、休日に家族で一緒に利用する、朝のひとときをゆっくり過ごすなど、年代、性別を問わず、新たな利用シーンの1つとしてびっくりドンキーに来ていただきたいと思っています」と説明する。
朝食需要を取り込むため、外食チェーンは相次いでモーニングメニューを強化している。びっくりドンキーの卵かけごはんが開発された背景にはこうした戦略があったのだ。
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