「赤いランドセル選ぶ男子が増えている」 土屋鞄製造所がジェンダーレスタイプを拡充する背景:人気シリーズに(1/2 ページ)
工房系ランドセルメーカーの土屋鞄製造所は2024年入学用のランドセル全52製品を公開した。ジェンダーレスタイプの商品のラインアップを拡充する。その背景は?
土屋鞄製造所(東京都足立区)は1月31日、2024年入学用のランドセル全52製品を公開した。ランドセル選びにジェンダーレス化の波が来ていることを踏まえ、ラインアップを拡充する。
同社では、21年3月にジェンダーレスランドセル「RECO(レコ)」シリーズの注文受付を開始した(22年入学用)。コンセプトは「『誰でも』『どの色でも』自分の好きな色を」で、「男の子の色」「女の子の色」という固定されたイメージを払拭するような“大人でも欲しくなる色”を意識している。
同社が取り扱うランドセル売り上げトップ5に、RECO4製品がランクインするという人気ぶりだった。23年入学用も好調で、シリーズの売り上げがランドセル全体の3割以上を占めているという。
22年入学用では「ディープレッド」「ブラック」「ネイビー」「グレー」「ブラウン」の5色を用意した。23年入学用では3つの新色「プリズムオレンジ」「プリズムカーキ」「プリズムブルー」を追加している。
24年入学用としては、新色として「プリズムインディゴ」「プリズムアンバー」を投入する。
新色を追加した背景には、顧客が求めるカラーが多様していることや、ランドセル商戦におけるジェンダーレス化の波が来ていることが挙げられる。
男子が購入するランドセルの色については、黒が減少傾向にある。ランドセル工業会が実施した調査によると、21年では1位が「黒(ブラック)」(61.2%)だった。22年も引き続き1位だったが、58.4%と6割を下回った。一方、2位の「紺(ネイビー)」(17.6%)や4位「緑(グリーン)」(4.9%)などの存在感が高まっている。
女子の場合は、1位「紫/薄紫(スミレ、ラベンダーなど)」(24.1%)、2位「桃(ピンク、ローズ)」(21.0%)、3位「赤(レッド)」(17.0%)、4位「水色(スカイブルー)」(15.6%)となっている。男子よりは好みが分散している。
関連記事
- レゴランドってそんなにひどいの? 家族を連れて行ってみた
「隣接する商業施設からテナントが撤退」「水筒の持ち込み禁止」などのニュースで注目を浴びているレゴランド。ネット上では酷評する声もあるが、実際はどうなのだろうか。記者が家族を連れて遊びに行ってみた。 - なぜ女子の半分が泳いでないの? ジェンダーレス水着の開発者が語った“忘れられない光景”
フットマークのジェンダーレス水着が話題になっている。性の悩みだけでなく、さまざまな理由で「肌を隠したい」生徒のニーズに対応するのが狙い。開発者にその背景を聞いた。 - トイレ利用後に買い物しない人が約4割!? ローソンがトイレの扉にアートステッカーを貼った背景
全国のローソン店舗のトイレ付近に、アートステッカーを貼る取り組みを始めた。トイレをいつもきれいに使ってくれる人への感謝を示す。背景にあるコンビニトイレの課題とは? - ファミレスは危機に陥っている!? サイゼリヤとガストで明暗が分かれたワケ
ファミレスの2大巨頭「サイゼリヤ」と「すかいらーくHD」。すかいらーくの主力であるガストが、サイゼと比べて業績面で苦戦している。背景には何が? - パソナの淡路島移転計画はどうなっている? 家族で引っ越した社員が語ったリアルな日常
パソナが着々と社員の淡路島移住を進めている。実際に働いている社員はどういったことを考えているのか。現地で増えている商業施設の状況も取材した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.