セブン&アイ、子ども用のジェンダーレスなインナー発売 「透けない」「着脱しやすい」という要望を反映:SDGs
セブン&アイ・ホールディングスは子ども用のジェンダーレスなインナーを発売すると発表した。衣料品のプライベートブランドでは初の取り組み。小学生の意見を取り入れた。
セブン&アイ・ホールディングスは2月22日、子ども用のジェンダーレスなインナーを発売すると発表した。衣料品のプライベートブランド「セブンプレミアム ライフスタイル」としては初となる取り組み。3月1日から、イトーヨーカドー92店舗とヨークベニマル37店舗で販売を開始する。
発売するのは、「毎日着たくなる ボディクーラー タンクトップ」「毎日着たくなる ボディクーラー キャミソール」(ともに759円)、「毎日着たい 綿100% 半袖丸首インナー」「毎日着たい 綿100% タンクトップ」(ともに1199円)だ。
広報担当者によると、これらの商品は性差が目立たないように透けにくい生地を採用しているのが特徴だという。これまで扱ってきた類似商品には、男子や女子向けを意識したピンクや青といったカラーがあったが、性別に関係なく着用できるように新商品では黒や白も用意した。また、従来は「ボーイ」「ガール」と表記をしていたが、新商品のパッケージは「キッズ」とする。
開発コンセプトは「毎日着たい・着せたいインナー」としている。「毎日着たくなる」シリーズのインナーは、吸汗速乾・抗菌防臭機能を備えており、汗や洗濯時に乾きやすく、やわらかい肌触りが特徴。「毎日着たい」シリーズのインナーは、吸汗速乾機能を備えるだけでなく、脇縫いなしで子どもの肌負担を軽減するようにした。ランドセルを背負った際の肩負担を軽減する狙いがある。
これらの商品を開発した背景にあるのは、性別による社会的・文化的差別をなくそうとする「ジェンダーレス」の考え方が浸透し始めたことだ。同社社員が東京都内の小学校で交流授業を実施。子どもたちから「透けない」「着脱しやすい」といった要望が寄せられたため、商品開発に反映させた。同社は「これまでの品ぞろえは、子どもの意見・マーケット構成との間にギャップがあることが分かった。今後も、多様化するお客さまのニーズに応える」としている。
関連記事
- レゴランドってそんなにひどいの? 家族を連れて行ってみた
「隣接する商業施設からテナントが撤退」「水筒の持ち込み禁止」などのニュースで注目を浴びているレゴランド。ネット上では酷評する声もあるが、実際はどうなのだろうか。記者が家族を連れて遊びに行ってみた。 - なぜ女子の半分が泳いでないの? ジェンダーレス水着の開発者が語った“忘れられない光景”
フットマークのジェンダーレス水着が話題になっている。性の悩みだけでなく、さまざまな理由で「肌を隠したい」生徒のニーズに対応するのが狙い。開発者にその背景を聞いた。 - トイレ利用後に買い物しない人が約4割!? ローソンがトイレの扉にアートステッカーを貼った背景
全国のローソン店舗のトイレ付近に、アートステッカーを貼る取り組みを始めた。トイレをいつもきれいに使ってくれる人への感謝を示す。背景にあるコンビニトイレの課題とは? - ファミレスは危機に陥っている!? サイゼリヤとガストで明暗が分かれたワケ
ファミレスの2大巨頭「サイゼリヤ」と「すかいらーくHD」。すかいらーくの主力であるガストが、サイゼと比べて業績面で苦戦している。背景には何が? - パソナの淡路島移転計画はどうなっている? 家族で引っ越した社員が語ったリアルな日常
パソナが着々と社員の淡路島移住を進めている。実際に働いている社員はどういったことを考えているのか。現地で増えている商業施設の状況も取材した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.