2015年7月27日以前の記事
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苦戦続いたイトーヨーカドーの衣料品 カリスマ登用、売り場大改革も不発業界の専門家に聞いた(2/2 ページ)

国内14店舗の閉店が発表され連日話題となっているイトーヨーカ堂。アパレル事業からも完全撤退し、食料品中心に事業を絞るという。なぜヨーカ堂のアパレル事業は低迷し、祖業である同事業を手放さなければならなかったのか。専門家に見解を聞いた。

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しかし衣料品事業から撤退へ

 そしてこの挑戦から1年も経たないまま、今回のアパレル事業の撤退に至った。こうして過去をたどると、ヨーカ堂はこれまでさまざまな改革に着手しているものの、結果的としていずれも数年で見切りをつけている。

 ヨーカ堂の試行錯誤を振り返って磯部氏は、「業績回復を急ぐあまりに結果を性急に求めすぎ、改革の方向性がぶれてしまったのではないか」と指摘する。

 また、ヨーカ堂のアパレル事業が衰退した理由の一つとして、ライバルのアパレル専門店の伸長も無視できない。

 「ユニクロ」「GU」などアパレル業界で躍進を続け、結果としてヨーカ堂を追い詰めた存在であるファーストリテイリングも、もちろん順風満帆だったわけではない。失敗を繰り返して今の姿があるという。同社とヨーカ堂の明暗を分けたと考えられる理由について、磯部氏は「継続力。つまり経営層が確固たるビジョンを持ち、強いリーダーシップで施策を実行し続けられたかどうかの違いではないか」と指摘した。


結果として総合スーパーのアパレル部門を追い詰めたユニクロ(公式Webサイト)

 

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