GW前に「デジタルデトックス」と「ワーケーション」を考える 課題も山積:パソコンとスマホを捨てて(2/5 ページ)
忙しい日々を送っていると、パソコンやスマホなどのデジタルデバイスで疲れているビジネスパーソンも多いのでは。今年のGWはデジタルデトックスで、心身ともにリフレッシュするのはどうだろうか。
現代人とデジタルデバイスの密接な関係
現代においては、ほとんどの人がスマホやタブレットなど、インターネットに接続するデジタルデバイスを所有・利用している。24時間365日世界中とつながることができるので、いつでも私たちをデジタルな空間へと接続してくれることになる。つまり、テレビのように「深夜になったら放送終了」ということがない。
私たちの脳は、暇を嫌い、常に新しい情報を求める習性があると言われている。スマホやタブレットは携帯性にも優れ、そんな私たちのふとした瞬間の暇つぶしにも最適なツールである。電車に乗れば、ほとんどの人がスマホを片手に、SNS、仕事のメール、情報収集、ゲーム、漫画、動画と、小さな窓に夢中になっている光景を目の当たりにするだろう。
MMD研究所が発表したスマホを所有する15〜59歳の男女を対象に実施した「2022年版:スマートフォン利用者実態調査 第1弾」の結果によると、スマホの利用時間は「2時間以上3時間未満」が19.2%と最も多く、「1時間以上2時間未満」が16.0%と続いた。
最も利用するアプリについては、「動画」(28.5%)、「QRコード決済アプリ」(26.8%)、「SNS」(25.6%)の順であった。注目すべきは、2019年に行った調査では、13.1%と7位だった「QRコード決済アプリ」が、およそ2倍に増加していたことだ。このことから、スマホが私たちの生活により密接に関わり、なくてはならない存在になってきていることがうかがえる。
実際、テレワークが一般的になった今、自宅でパソコンを使って仕事をする時間が増えた人も多いだろう。ロート製薬の調査によると、毎日在宅勤務をしている人では、デジタルデバイス機器に接触する時間が「5時間以上伸びた」という人が22%、全体の5割以上がデジタル機器デバイスに接触する時間が伸びたという結果になっていた。
加えて、SNSや動画視聴サービス、友人や家族との連絡など、とにかくデジタルデバイスのスクリーンを見る機会は枚挙にいとまがない。
デジタルデバイスは、私たちの思考の範囲を広げてくれる。それは素晴らしいことではあるが、それに頼って自分自身の能力を退化させてしまっては元も子もない。私たち自身の能力が高くなければ、進化した道具を使うことはできないどころか、AIなどの進化により私たちが使われる側になってしまうというマトリックス的な状態になるリスクすらある。だからこそ、意識的に離れ、私たち人間としての想像力や集中力を取り戻すための時間が必要なのだ。
関連記事
- バーガーキングがまたやらかした なぜマクドナルドを“イジる”のか
バーガーキングがまたやらからしている。広告を使って、マクドナルドをイジっているのだ。過去をさかのぼると、バーガーキングは絶対王者マックを何度もイジっているわけだが、なぜこのような行動をとるのか。海外に目を向けても同じようなことをしていて……。 - 24卒学生が働きたい会社はどこ? 各業界のトップ3を見る
文化放送キャリアパートナーズの就職情報研究所は、「就職ブランドランキング調査」を実施した。2024年卒業予定の学生が働きたい会社は……。 - 7割が「課長」になれない中で、5年後も食っていける人物
「いまの時代、7割は課長になれない」と言われているが、ビジネスパーソンはどのように対応すればいいのか。リクルートでフェローを務められ、その後、中学校の校長を務められた藤原和博さんに聞いた。 - アジアの観光客が日本で買いたいお土産、1位は?
新型コロナの水際対策緩和もあり、復活しつつあるインバウンド需要。その多くを占めるアジアからの観光客は、お土産についてどのように考えているのだろうか。 - 丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.