回転寿司の店員が「皿」を数えなくなっている背景 間違うと売上減、迷惑動画の影響も:大手各社に聞いた(1/3 ページ)
大手回転寿司チェーンで、会計時に皿を数える行為が減っている。背景には注文方法の変更や、コロナ禍の影響などがある。人が数えることでさまざまな間違いも起きやすかったようだ。
大手回転寿司チェーンで、会計時にテーブル上の皿を数える行為が減りつつある。その背景には何があるのだろうか。
はま寿司では減っている
はま寿司では、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、利用客がタッチパネルで注文した商品のみを提供するようになった。また、会社の方針として、商品を直接席まで届けるストレートレーンタイプの店舗を増やしている。こうして店舗では、タッチパネルに注文履歴が全て残っているため、そのまま会計することが可能だ。店員が食べ終わったテーブルの皿を数えることは基本的にはない。
例外はある。約570店舗のうち、約1割では回転レーンが残っている。タッチパネルで注文した後、店員が商品をレーン上に流して利用客はそれを受け取る仕組みだ。広報担当者によると、こうした店舗では流れてきた商品を見逃したり、他の客が注文した商品を間違って取ったりする可能性があることから、会計時には店員が皿を数えるようにしているという。
はま寿司ではストレートレーンのタイプの店舗を増やしていく予定なので、皿を数える行為は減り続けることになる。
スシローは数えている
スシローでは、迷惑動画の影響を受けてレーン上にはタッチパネルで注文した商品のみを流している。専用レーンがある店舗では、各テーブルに注文した寿司が届く。また、専用レーンがない店舗では、回転レーン上に注文した商品を流し、利用客が受け取っている。
広報担当者によると、注文の履歴は全てタッチパネルに残っているが、間違った商品が提供されてしまったといったミスを防止するため、会計時には店員が数えているという。片手に収まるサイズの読み取り機を皿にかざし、カウントする。
一方、タッチパネルの会計ボタンを押した後、店員が皿を数えることなく、そのままセルフレジでお金を払うスタイルの店舗も存在する。
関連記事
- レゴランドってそんなにひどいの? 家族を連れて行ってみた
「隣接する商業施設からテナントが撤退」「水筒の持ち込み禁止」などのニュースで注目を浴びているレゴランド。ネット上では酷評する声もあるが、実際はどうなのだろうか。記者が家族を連れて遊びに行ってみた。 - なぜ女子の半分が泳いでないの? ジェンダーレス水着の開発者が語った“忘れられない光景”
フットマークのジェンダーレス水着が話題になっている。性の悩みだけでなく、さまざまな理由で「肌を隠したい」生徒のニーズに対応するのが狙い。開発者にその背景を聞いた。 - トイレ利用後に買い物しない人が約4割!? ローソンがトイレの扉にアートステッカーを貼った背景
全国のローソン店舗のトイレ付近に、アートステッカーを貼る取り組みを始めた。トイレをいつもきれいに使ってくれる人への感謝を示す。背景にあるコンビニトイレの課題とは? - ファミレスは危機に陥っている!? サイゼリヤとガストで明暗が分かれたワケ
ファミレスの2大巨頭「サイゼリヤ」と「すかいらーくHD」。すかいらーくの主力であるガストが、サイゼと比べて業績面で苦戦している。背景には何が? - なぜ、くら寿司は「回転」にこだわる? 迷惑行為で「スシロー」「すし銚子丸」は注文制
迷惑動画問題などを受け「すし銚子丸」が回転レーンでの提供をやめる。元気寿司やはま寿司などでは脱・回転が進んでいた。くら寿司役員が語った回転にこだわる理由とは?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.