今、狙い目となる、広さ・設備でゆとりあふれる「デッドストックマンション」って何?(1/3 ページ)
新築マンション価格が上がり、面積や設備の圧縮が目立つ昨今、以前の基準でつくられ価格も抑えられた「デッドストックマンション」に注目が集まっている。首都圏、近畿圏、東海圏で探してみた。
この記事は、Yahoo!ニュース個人に5月15日に掲載された「今、狙い目となる、広さ・設備でゆとりあふれる「デッドストックマンション」って何?」に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。
横浜市内の「パークシティらら横浜」が販売完了となった。
同マンションについては、2022年1月の記事「建て替え完了した横浜市の『傾きマンション』。日常をとり戻すのは、もう少し先……」で詳しく書かせていただいた。
要約すると、2015年に建設時の杭打ち不備によって一部の棟に傾きが生じていることがわかり、全棟建て替えになったマンションが「パークシティらら横浜」。建て替え工事が2021年2月に完了し、一部の住戸が一般に販売された。
販売に際し、注目されたのは同マンションの住戸専有面積と価格設定だった。2022年1月の記事で紹介した住戸は、約78平米から83平米の3LDK、4LDKが4950万円から5750万円だったのである。
首都圏だけでなく、全国的に新築マンション価格が上がり、面積や設備の圧縮が目立つ現在、ありえないくらい広く、価格も抑えられていた。
ゆったりした広さとお手頃さが実現したのは、2006年頃の基準でつくられたマンションを、そのまま再建築し、当時とあまり変わらない価格で分譲したからだ。
ファッションや道具の世界では、「デッドストック」という言葉がある。長期間保管されていた在庫品がたまたま発見されて販売されることを指し、店頭に出ると、「今では、とてもつくれない商品」として珍重されることが多い。
「パークシティらら横浜」は、「長期間保管されていた在庫品」ではなく、事情があって新築されたのだが、15年以上前の企画でつくられ、今では珍しい広さを有している点で「デッドストック」と同じ特性を持っていた。
マンション価格が大きく上昇し、間取りや設備に変化が生じている今、以前の基準でつくられたマンションに魅力を感じる人は多いはずだ。
では、他に「デッドストック」と呼べるマンションはないか。「建て替えられたマンション」という意味ではなく、「以前の基準でつくられたマンション」がまだ残っていないか。そして、「パークシティらら横浜」ほど広いつくりは無理としても、ゆとりある広さ、設備を保つ物件はないか……その視点で、首都圏、近畿圏、東海圏で、デッドストックマンションを探してみた。
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