採用後に「社員の発達障害」が判明 大企業人事の半数超が経験あり:どう対応している?
メンタルヘルステクノロジーズ(東京都港区)は、大企業の人事担当者を対象に、「大企業における発達障害のある社員の対応実態に関する調査」を実施した。
メンタルヘルステクノロジーズ(東京都港区)は、大企業の人事担当者を対象に、「大企業における発達障害のある社員の対応実態に関する調査」を実施した。その結果、人事担当者の7割が「採用後に社員の発達障害や適応障害が判明した経験がある」と回答した。
発達障害や適応障害のある社員を、採用の段階で把握できているか質問したところ、「かなりできている」(17.3%)と「ややできている」(32.7%)を合わせ、半数が「できている」と回答した。
採用した社員に発達障害や適応障害があると判明した経験について尋ねたところ、「数回程度ある」(38.9%)が最も多い回答となった。また、経験が一度でも「ある」とした人は67.7%を占める結果となった。
発達障害や適応障害のある人への対応についてのマニュアルや規定が整備されているか質問したところ、「非常に整備されている」(5.8%)と「やや整備されている」(27.9%)を合わせ、「整備されている」と回答した人は全体の3割ほどにとどまった。
どのような対応を心掛けているかについては、「より丁寧な業務指示をする」(47.1%)が最多となり、次いで「必要な配慮を明確にする」(46.2%)、「定期的に面談を実施する」(40.4%)と続いた。また、その他の回答では「寄り添う指導」(40歳)、「厳しく叱らない」(44歳)、「メンバーからの直接の連絡をなくす」(27歳)などの回答が集まった。
対応について課題を感じているか尋ねたところ、「かなり感じている」(23.1%)と「やや感じている」(37.5%)を合わせ、全体の約6割が、発達障害や適応障害のある社員への対応について、課題に感じていた。課題については、「発達障害や適応障害についての正しい理解ができていない」(55.6%)が最も多い回答に。次いで、「細かい配慮ができていない」(46.0%)、「効果的なフィードバックができていない」(44.4%)と続いた。
その他、「現場の理解が進まない」(49歳)、「マニュアル通りにいかない」(32歳)、「グレーゾーンの人がおり、対応に困っている。だからと言って上司が何か対応や配慮をしてくれる気配はない。誰も悪者になりたくなく、結局放置で現場の人間が困っていて心を病む」(29歳)といった声が寄せられた。
調査は、4月10〜11日にインターネットで実施。大企業(従業員数1000人以上)の人事担当者104人を対象とした。
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