リモートワークの課題、「業務」より「気持ち」の面で深刻? どんな声が集まったのか:今後は「毎日リモートワークしたい」が多数派
職場の居心地に関する調査結果が発表された。多くの人が「今後も毎日リモートワークしたい」と考えている一方で、2年前と比較して問題も増えているようだ。
仕事に役立つ調査データ:
消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
プラス株式会社ファニチャーカンパニー(東京都渋谷区)が、オフィス出社とリモートワークの理想的なバランスなどを調べた「職場の居心地WEB調査」の結果を発表した。2021年の調査と比較して、リモートワーク時の業務進ちょくやメンタル面で課題を感じる人が増えていることが分かった。
コロナ禍が収束した後、どの程度リモートワークを行いたいか聞くと、最多は「基本的に毎日リモートワークしたい」で、33.6%が回答した。以下、「リモートワークする割合が多めがいいが出社も多少したい」(27.4%)、「出社する割合が多めがいいがリモートワークも多少したい」(16.0%)、「出社とリモートワークの割合が半々程度がいい」(13.2%)が続いた。出社とリモートワークを組み合わせて働きたいと考えている人が過半数を占める結果となった。
リモートワーク時、仕事の進ちょくに問題を感じることがあるか聞くと、74.4%が「ある」と答えた。21年の調査と比較し、4.4ポイント増加した。具体的には「相手の様子や感情を読み切れず、気をつかっている」(38.0%)、「文面でのやりとりが増え、コミュニケーションに時間がかかったり齟齬(そご)が生じたりしやすくなっている」(35.0%)、「仲間意識が低下している、意思疎通を図りづらくなっている」(26.0%)といった項目が上位に並んだ。
リモートワーク時に気持ちの面で問題を感じることがあるか聞いたところ、69.6%が「ある」と答えた。こちらも前回調査から増加した。増加幅は0.6ポイント。具体的な問題については「顔を見る機会が減って疎遠になる」(32.0%)、「チームの活気が出ない」(23.0%)、「チームメンバーの様子が見えないと仕事をしているのか不信に感じる」(22.0%)などが並んだ。
オフィスにおける「人とのつながり」について求めることでは、「チームメンバーの状況や様子が分かる」が最も回答が多く、全体の40.0%を占めた。以下、「チームメンバーと仕事とは関係のない話もできる」(39.0%)、「チームメンバーとすぐに打ち合わせの内容に適した場所で議論できる」(37.0%)といった項目に回答が集まった。
今回の結果を受けて、同社は業務上の課題が改善傾向にある一方で、気持ちの面での課題感が根強いと分析。今後のオフィスワークでは、他のメンバーが働く様子を肌で感じられることが重要になりそうだとコメントしている。
調査は4月6日、社員数100人以上の企業で働く会社員・公務員500人を対象にインターネットで実施した。
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