「こんなに優しく話しているのに……」 Z世代とのギャップを解消するために必要なコト(3/3 ページ)
Z世代と上司世代の仕事に対する価値観のギャップについては、度々話題になっている。「アットホームな職場はイヤ」「自分がやりたい仕事にこだわりたい」――Z世代がそのように考えるのは、なぜなのだろうか。
Z世代とのウマいコミュニケーション術
では、上司層は「個」を尊重するZ世代とどのように接していくべきなのか。武石氏は「伝え方を優しく丁寧にしただけでは意味がない」と話す。
重要なのは、上司とZ世代が「共通目的」を持つことだ。「共通目的があることによって、マイナスに捉えがちな差異が物事をより良くするプラスの価値に転じます」(武石氏)
部・課・チーム・あなたと私など小さな単位で、上司とZ世代で話し合って共通目的を設定することが重要だ。また、共通目的を機能させるには「共創」「共感」の2つのスタンスを意識する必要がある。
「(1)異なる価値観を生かし合い、学び合いながら同じ目的に向かって共に創っていく、(2)協働者同士が本音で会話し、価値観を認め合うこと、(3)目的に対し、本人なりの意味付けを促し、目的を自分事化していくこと――の3つのスタンスが重要です」(武石氏)
例えば「異動したい」と言われたら、「つらいなあ」とただ寄り添って終わりではなく「なぜそう感じたのか」と背景を聞き、相手から出てきた「本音」をベースにお互いの共通目的を対話によって作り上げていく――というイメージだ。
「もし部下がなかなか本音を話さない場合でも、部下に『考えがない』のではありません。思っていることはあるけれど、言葉にするのを躊躇(ちゅうちょ)しているか、言語化が苦手なのかもしれません。そういった場合は、具体的に「今まででうれしかったこと」「やりがいを感じるタイミング」などを聞いて、部下の考えや価値観をひもといていくことが有効ですね」(桑原氏)
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