コラム
「おにぎりせんべい」の認知度は、なぜ“西高東低”なのか:経済の「雑学」(3/3 ページ)
大阪の人にとって「おにぎりせんべいはソウルフード」と思われているかもしれないが、日本は広いものである。認知度を見ると、関東は50%ほど、東北にいたっては10%にとどまっている。なぜこのような「差」が生まれているのか。製造元のマスヤを取材したところ……。
関東での認知度が上昇
スーパーの棚にはたくさんのお菓子が並んでいる。チョコレート、ビスケット、スナック……。どれも子どもが好きなモノばかりだが、親はこのようなことも考えている。「子どもの歯を守りたい」「できるだけ甘いモノは控えたい」「子どもの友だちにあげるにはどれがいいか」――。そんなニーズに応える形で「おにぎりせんべい」を手に取る親がじわじわ増えているようなのだ。
先ほど紹介した調査を実施したのは、2011年から12年にかけて。関東の認知度は50%ほどだったが、最近のデータによると60%ほどに。10年ほどの時間をかけて、10ポイントほど増えているのだ。
この数字の背景を読み解くと、子どものころに食べて、その子どもが中学生になって、その中学生が高校生になって……といった感じで、少しずつ少しずつ「食べたことがある」人が増えているのではないか。関東のスーパーでも定番の「おにぎりせんべい」(内容量108グラム)をよく見かけるようになっていて、「購入者のデータを見ると、50代以上はまだまだですが、40代以下で増えてきました」(担当者)とのこと。
このような話を聞くと、先ほど紹介した藤田氏の言葉が「せんべい」の世界でも当てはまっているようだ。「人間は12歳までに食べてきたものを一生食べ続ける」――。
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