23年上半期、売上の伸びが大きかったもの 3位「口紅」、2位「強心剤」、1位は?:インテージ調べ
2023年上半期、どういったジャンルの商品が特に売り上げを伸ばしたのか。調査会社のインテージが小売店販売データ「SRI+」(全国小売店パネル調査)をもとにまとめた。対象は食品、飲料、日用雑貨品、医薬品など。
2023年上半期、販売金額が前年同期比を上回った商品カテゴリーは何か――。調査会社のインテージが小売店販売データ「SRI+」(全国小売店パネル調査)をもとに調べたところ、1位は「検査薬」(前年比245%)だった。
2位は「強心剤」(同172%)、3位は「口紅」(同158%)という結果に。
なぜ、検査薬が特に伸びたのか。その主因はコロナ用の抗原検査キットだという。同社は「22年後半から一気に売り上げを伸ばし、感染者が増えた23年1月も508%を記録したが、その後は徐々に落ち着いた数字となっている」とコメントする。
「検査薬」以外の医薬品では、6位「総合感冒薬」(同144%)、8位「鎮咳去痰剤」(138%)、10位「口腔用薬」(134%)がランクインしている。鎮咳去痰剤は、トローチ剤を除く鎮咳去痰に用いるために調製された内服薬、またはドロップ剤を指す。
2位の強心剤については特にインバウンド需要の恩恵を受けているようだ。外国人旅行客の利用が多いインバウンド店に限って分析すると、強心剤は前年の約10倍の売り上げを誇っているという。
3位の「口紅」は、21年にはコロナ前の約3分の1まで売り上げが減少。しかし、23年上半期は前年同期比158%まで復活した。コロナ前と比べても約8割の水準まで戻っている。同社は「今後外出増やマスクの使用頻度の低下などが重なれば、さらなる上昇も期待できそうだ」とコメントした。
今回の調査は、23年1〜5月のデータをもとに作成。調査対象は主に食品、飲料、日用雑貨品。
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