レシート約22万枚からドラッグストアを分析 「マツキヨココカラ」に必要な次の一手は?:mitoriz調べ(1/2 ページ)
フィールド・クラウドソーシング事業を展開するmitorizは「ドラッグストアの利用」に関する購買行動分析結果を発表した。
2021年10月、マツモトキヨシホールディングスとココカラファインが経営統合し「マツキヨココカラ&カンパニー(以下、マツキヨココカラ)」が発足した。同社は、26年3月期に売上高1兆5000億円という目標を掲げている。目標達成に必要な次の一手は何か――。
フィールド・クラウドソーシング事業を展開するmitoriz(東京都港区)が、「マツモトキヨシ」「ココカラファイン」「ウエルシア」「ツルハドラッグ」利用者を対象としたアンケート結果と、購入レシート22万6240枚から購買行動を分析し、その結果を発表した。
4チェーンにおけるメイン利用者の居住エリアをまとめた。各社の出店エリアに比例し「マツモトキヨシ」は6割以上が「関東」(64.3%)、次いで「関西」(13.0%)だった。一方で「ココカラファイン」は、4割以上が「関西」(41.2%)となるため、mitorizは「マツモトキヨシでカバーできなかったエリアのシェアを持つことが可能だ」と予測する。
対して「ウエルシア」のメイン利用者は、56.9%が「関東」だったものの郊外の出店が多く、「ツルハドラッグ」は、地場の「北海道」が35.2%だった。「マツキヨココカラにとって、大都市を押さえていることは人口減少による市場の縮小を受けにくく、大きな強みになる」とmitorizは分析している。
「メイン利用のきかっけや目的」は、ドラッグストアの主力カテゴリーである「食品以外の生活必需品の購入」(平均46.8%)が最も多かった。「ココカラファイン」(47.1%)、「ツルハドラッグ」(53.1%)の2社は平均を上回った。
利用者からは「日用品の品ぞろえが豊富で、支払い方法も選べる」(ココカラファイン利用40代女性)、「洗剤や化粧品などを購入、安くて品ぞろえがよい」(ツルハドラッグ利用50代女性)などと、品ぞろえや価格に満足しているとのコメントが寄せられた。
「セール・特売商品購入」(平均44.3%)は、「ウエルシア」が47.2%で唯一平均値を上回った。「ウエルシアが実施する、毎月20日のTポイント1.5倍の日に買う」(50代男性)など、年代を問わずポイントデー利用者のコメントが多くみられた。「クーポンやチラシなどの販促」(平均40.6%)においては、「マツモトキヨシ」(49.8% )のみが平均を大きく上回り、半数近くの回答を集めた。
マツモトキヨシは14年に公式アプリをリリース後、早くからオムニチャネル化に着手するなど、継続的なデジタル戦略に注力している。mitorizは「今後はノウハウを共有することで、ココカラファインの店頭・サイト・アプリ・LINEなど、会員と接点を持ちデータを生かした販促施策を強化していくことも推測される」と指摘している。
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