コードレス掃除機の新トレンド 水拭きタイプは日本でも定着するか:家電トレンド解説(1/3 ページ)
従来のキャニスター掃除機から、コードレススティック掃除機への置き換えが進んでいる。こうしたなか、吸引力や駆動時間といった基本性能の競争に加えて、新たな付加機能がトレンドとなりつつあるのをご存じだろうか。
従来のキャニスター掃除機(モーターやダストカップなどが入る本体を床に置いて使用する掃除機)から、コードレススティック掃除機への置き換えが進んでいる。こうしたなか、吸引力や駆動時間といった基本性能の競争に加えて、新たな付加機能がトレンドとなりつつあるのをご存じだろうか。「水拭き機能」と「自動ゴミ収集ドック」だ。
この2つの機能は、ロボット掃除機にも共通する付加機能である。これらの機能がコードレススティック掃除機の新しいトレンドになっていることに、どういう意味があるのだろうか。
スティック掃除機の水拭き機能は日本で浸透する?
ダイソンは今年6月、同社初となる水拭き機能を搭載したコードレススティック掃除機「Dyson V12s Detect Slim Submarine」(直販価格12万1000円)を発売した。通常のクリーナーヘッドを使った掃除に加えて、「Submarineウェットローラーヘッド」へ交換することで床の水拭きが可能となる。
給水タンクから回転するローラーに水を行き渡らせ、小さなゴミや汚れを含んだ水が汚水トレイに回収される仕組みだ。1回の給水で約66畳分の床面に対応可能。いつもの掃除に加えての仕上げの水拭きはもちろん、食べこぼしや飲み物がこぼれるといったアクシデント、皮脂による床のべたつきなど、さまざまな用途に対応している。また、ヘッドは薄型設計なので、家具の下など通常は届きづらい場所も水拭き可能だ。
同社コミュニケーションズ・マネージャーの嘉山美里さんは、開発の経緯について次のように語る。「雑巾やモップなどによる水拭き掃除では、汚れを押し流す問題があります。また、従来の水拭き掃除機は、乾湿さまざまな汚れをまとめて吸引することで床を水拭きしていますが、操作性やメンテナンスの点でユーザーが満足できるレベルではありませんでした。こうした課題を解決するために、今回のSubmarineウェットローラーヘッドを開発しました。
また、特に日本のようなマーケットでは、夏は素足で過ごすことが多く、皮脂汚れが気になります。また、夏以外にも、床と近い距離で過ごすお子さまがいるファミリー層など、できるだけ床を清潔に保ちたいと思っている方に、一台でパワフルな掃除を水拭きまでできるようにしました」
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