保険金の不正請求をはじめとするトラブルを巡り、中古車販売大手のビッグモーターが厳しい批判にさらされている。
7月25日にビッグモーターは本件についての謝罪会見を開き、代表取締役の兼重宏行氏は「全てのステークホルダーの皆さまに、深くおわび申し上げる」と謝罪。26日付で辞任し、今後の経営に関与しないと宣言した。
一方、不正については「板金塗装部門が単独で行い、他の経営陣は知らなかった」と、組織的な不正や経営陣の関与を否定。この記者会見の様子は既に各所でも報道されている通りだが、長きにわたる沈黙を破って会見を実施したにもかかわらず、結局は経営者の責任回避姿勢が伝わってしまい、疑念や不信感を払しょくするには至らなかったようだ。
今回は筆者の専門分野である炎上トラブル対応とレピュテーション(評判)リスク管理の観点から、同社における不祥事対応や危機管理広報体制、そして会見内容のどのような点に問題があったのか、大きく3点に分けて考察する。
ジャニーズにも通ずる問題点 謝罪会見で批判が強まったワケ
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