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「ジョブズ超えしませんか?」 ホリエモン口説いた近畿大学の「広報戦略」:ブランドの極意(1/3 ページ)
近畿大学の独自のブランド戦略の狙いについて、経営戦略本部長を務める世耕石弘氏に聞いた。
近畿大学のブランド・イメージが著しく向上している。日経BPの「大学ブランド・イメージ調査(一般イメージ)」によると、2014年には近畿圏で8位だった順位が、23年には京大に次ぐ2位へと躍進した。
背景には、近大マグロをはじめとした養殖魚のPRや、入学式のプロデュースを同大OBのつんく♂氏が務めるなど活発な取り組みがある。卒業式のゲストスピーカーも、15年はホリエモンこと堀江貴文氏、16年はノーベル賞受賞者の山中伸弥氏、21年は楽天の三木谷浩史氏、22年は安倍晋三元首相、23年にはサッカー元日本代表の本田圭佑氏と多彩だ。
こうした近大のブランド戦略を手掛けるのが、経営戦略本部長を務める世耕石弘氏だ。世耕氏は07年、近畿日本鉄道(近鉄)の広報担当から近大に転職。以降、民間企業のノウハウを生かし、大学業界では“異色”の広報・ブランド戦略を繰り広げている。
近大はなぜ数々の著名人を起用し続けるのか。その独自のブランド戦略の狙いについて、世耕氏に聞いた。
世耕石弘(せこう いしひろ) 奈良県出身。大学を卒業後、1992年近畿日本鉄道株式会社に入社。以降、ホテル事業、海外派遣、広報担当を経て、2007年に近畿大学に奉職。入試広報課長、入学センター事務長、広報部長、総務部長を歴任。20年4月から広報室を配下に置く経営戦略本部長となり、現在に至る
近鉄でPR学ぶ ブランディングの極意とは?
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