「この企画のポイントは?」 役員に一目置かれる返しとは:言語化力トレーニング
「頭に思いついたこと」をA4用紙1枚の「メモ」に次々と書いていくことで言語化力を鍛えるトレーニング。今回のテーマは社内プレゼン。「この企画のポイントは?」。役員にそう問われたらどう答える?
この記事は、荒木俊哉氏の著書『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』( SBクリエイティブ、2023年)に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。なお、文中の内容・肩書などはすべて出版当時のものです。
本書は「思いをうまく言葉にできない…… 」と悩むビジネスパーソンに向けて、「言語化力」を磨くメソッドを伝えるものです。そのメソッドとは「頭に思いついたこと」をA4用紙1枚の「メモ」に次々と書いていくというだけのシンプルなトレーニングです。
「1枚2分」の短い制限時間内で「素早く」書く。この「言語化力トレーニング」を毎日の習慣にすることで、いつでも必要なときに、必要な言葉が「瞬時に」出てくるようになります。
今回は「社内プレゼン」編と題して言語化力トレーニングを行ってみたいと思います。あなたが普段行っている社内プレゼンの様子をイメージしながら、読み進めてみてください。
「この企画のポイントは?」 役員にどう説明する?
あなたは今、社内の役員会議室にいます。目の前には担当役員や部長などがずらりと座っています。これまで何カ月もかけて考えてきた企画のプレゼンを終えたばかりのあなた。無事に全て話し終えた安堵と、どんな反応がくるだろうという不安が入り混じる中、質疑応答の時間が始まろうとしています。緊張した面持ちのあなたに向かって、担当役員がこうたずねてきます。
「あなたがこの企画で大事にしたポイントはどこですか?」
さて、あなたはどう答えますか? 私もコピーライターとしてこれまで数え切れないほど社内でプレゼンをしてきました。今振り返って感じるのは、プレゼンの内容やプレゼンの仕方と同じくらい、その場での質問に対する受け答えが大事だということです。質疑応答をうまく活用することで、プレゼンの点数は大きく上げることができます。
せっかくの機会ですので、社内プレゼンでの質問に対しパッと意見が言えるように「言語化力トレーニング」を使って準備をしておきましょう。
ちなみに、読まれている方によって社内プレゼンの内容はずいぶん変わってくると思います。そこで、ここでは社内プレゼンの具体的な内容については省略します。
今回の問いは少し漠然としていると感じられるかもしれませんが、あなたが今まさに考えている企画を社内プレゼンしたと想定し、そのときに聞かれる質問だと思って取り組んでみてください。それでは、始めましょう。制限時間は2分です。
言語化のプロの回答は?
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