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大正製薬がサントリーを痛烈批判! 「業界の慣習を守れ」リリースは、なぜ世間に響かないのか:スピン経済の歩き方(1/6 ページ)
大正製薬のリリースが物議を醸している。サッカーの三浦知良のCM起用をめぐって、サントリーウエルネスを批判しているわけだが、いまひとつ共感を得られていない。その理由は……。
『当社が長年にわたり起用中の三浦選手を自社の競合製品に起用するサントリーウエルネスの行為自体にも問題があります』
8月4日、栄養ドリンク「リポビタンD」で知られる大正製薬が配信した「ハットトリック社との訴訟について」というプレスリリースが物議を醸している。(参照リンク)
事の発端は、同社が2016年からリポビタンDの広告宣伝に起用していたサッカーの三浦知良選手に、錠剤タイプの「リポビタンDX」に起用しようと思ったところ、三浦選手の広告起用を行っている広告代理店「ハットトリック」から、契約書には「錠剤」の記載がなく対象外ということで断られてしまったことだ。
しかし、ほどなくして大正製薬側が腰を抜かすような事態が起きる。三浦選手がリポビタンDXと競合関係にあるサントリーウェルネスのサプリメント「セサミンEX」の広告に起用されてしまったのだ。
三浦選手側からすれば契約を結んでいるのは、あくまでリポビタンDという栄養ドリンク剤なので、サプリメントのCM出演は問題ないという判断だったのかもしれないが、大正製薬からすればとんでもない裏切り行為である。
契約書に記載されていないが、リポビタンDXはれっきとしたリポビタンシリーズなので、三浦選手は広告契約における競合禁止規定を破っていると主張して、ハットトリック社を訴えた。が、裁判所は契約書に「錠剤」の文言がないことを理由にこの請求を退けたのだ。
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