任天堂は9月14日、Nintendo Switch向けソフト「ペーパーマリオRPG」を2024年に発売すると発表した。過去の人気作をリメイクする。Switchが発売から7年目に突入し、販売数が緩やかになる中、自社IP(知的財産)を活用したビッグタイトルを投入し、需要を喚起する。
ペーパーマリオRPGは、紙のようにペラペラになったマリオのアクションゲーム。2004年にニンテンドーゲームキューブ向けに発売した人気作のリメイクだ。任天堂の動画では、マリオが紙飛行機に姿を変えて飛んだり、壁と壁の間を通り抜けたりするシーンが公開された。
一般にゲーム機のライフサイクルは5〜6年とされるが、Switchは発売から7年目に入った。任天堂の古川俊太郎社長は「当社の歴史の中でも、未知の領域に入ったと捉えている。今後はハードウェアを過去数年のようなペースで販売することは容易ではないが、ソフトウェアに関しては、多くの普及台数を生かしたビジネスができる機会がある」(6月の株主総会より)と話す。
発売予定のラインアップを見ると「ペーパーマリオRPG」のほか、「Super Mario Bros. Wonder」(10月発売)、「ルイージマンション2 HD」(2024年夏発売)など、自社IP(知的財産)を活用したビッグタイトルが並ぶ。Switchの販売数が緩やかになっていく中、こうした新作タイトルや、発売済みタイトルの追加コンテンツを投入し、Switchのライフサイクルを長期化させる考えだ。
直近では「ゼルダ」の新作「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ キングダム」(5月発売)が大ヒットし、23年4〜6月期のSwitch向けソフトウェアの販売本数は5221万本(前年同期比26.1%)と、同時期では過去最高を記録。Switch販売台数も391万台(同13.9%増)と伸びた。
24年3月期通期予想では、Switchの販売台数が1500万台(前年比16.5%減)を見込んでいる。
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