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「着ると涼しい」だけじゃない 空調付きウェア、猛暑で進化:猛暑に商機 「ひんやりグッズ」の狙い(2/2 ページ)
猛暑を少しでも快適に過ごそうと、暑さ対策グッズは多様化が進んでいる。ネッククーラーや手持ち扇風機などが新しい定番商品になる中、着るタイプの暑さ対策グッズにも注目が集まっている。
「涼しくしたい場所」に着目
ワークマンがデザイン性で新しい需要を獲得する一方、さらなる機能向上で差別化を図ったのがサンエス(広島県福山市)が展開する「空調風神服」だ。空調風神服もバッテリー・ファンを使用することで服の中に風を送り込むアイテムで、長袖、半袖、ベスト、つなぎなどを展開している。
同社が着目したのはファンの風向きだ。通常、ファンはウェアに固定されているが、これだと風向きを自由に調整することが難しい。「着る人の体調や体形、どんな目的で着用するかによって、風を送り冷やしたい場所はそれぞれ異なります。そこでファンに角度を付け、風向きを変えられる『ななめファン』を開発しました」(同社広報担当者)。10度まで傾けられるファンを回転させて取り付けることにより、胸元や背中など、服の中の気流を自由に変えることが可能になった。
また、夏場に気になるのが汗の匂いだ。ただでさえ暑い環境の中、汗の匂いは自分だけでなく他者も不快にしてしまう可能性がある。そこで同社はシャープと協業し、プラズマクラスター搭載のファンを開発。このファンをウェアに搭載することで、プラズマクラスターが持つ消臭機能により、衣服内にこもった汗の匂いを軽減する効果が期待できるという。
「災害級の暑さ」ともいわれる日本の夏において、暑さ対策はもはや特別なことではなくなっている。新しい暑さ対策グッズが定番化する中で、来年の夏はどんなトレンドが生まれるのか注目だ。
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