インタビュー
Huluはなぜディズニーと組むのか “SVOD戦国時代”生き抜く自社ドラマの海外戦略:成長産業での差別化(1/2 ページ)
ディズニープラスとHuluは、今後のSVOD市場の動向をどのように注目するのか。ウォルト・ディズニー・ジャパンでディズニープラスのパートナーシップを担当する小林信一バイスプレジデントと、HJホールディングスの高谷和男社長に聞いた。
SVOD(Subscription Video On Demand)サービスと呼ばれる定額制動画配信サービス業界は今でも新規参入の動きがあり、成長産業だ。エンタメ業界に向けたマーケティングサービスを提供するGEM Partnersの調査によると、2022年のSVODの国内市場規模は前年比16.7%増の4508億円となった 。
“戦国時代”さながら、経営統合や同盟のような協業の動きも進む。国内シェア2位のU-NEXT は、有料動画配信サービス「Paravi」を運営するプレミアム・プラットフォーム・ジャパンと、3月末に経営統合した。
7月には、ディズニープラスとHuluが月額制で両方のサービスを視聴できる「Hulu | Disney+ セットプラン」を展開している。両方のサービスを個別で契約すると月額2016円になるところ、約26%安い1490円で提供するものだ。同調査によると、ディズニープラスのシェアは国内5位、Huluは6位で、中堅の両者がタッグを組んだ形となる。
ディズニープラスとHuluは、今後のSVOD市場の動向をどのように注目するのか。そして勝機はどこにあるのか。ウォルト・ディズニー・ジャパンでディズニープラスのパートナーシップを担当する小林信一バイスプレジデントと、HJホールディングスの高谷和男社長(高は正確にはハシゴダカ)に聞いた。
小林 信一(こばやし・しんいち)ウォルト・ディズニー・ジャパン バイスプレジデント、パートナーシップ、ディズニープラス&チャンネル。「ディズニー・チャンネル」などの各チャンネルの指揮・統括に加え、ディズニープラスでは、パートナーシップ戦略も統括。2006年にディズニー入社以来、長年ディズニーのコンテンツ、チャンネルビジネスに従事。14年に子会社であるブロードキャスト・サテライト・ディズニーの社長に就任。20年にFOXネットワークスの日本法人社長に就任。また、パートナーシップ戦略にも深く関わり、19年には、NTTドコモと共にローンチしたディズニーの公式エンターテイメントサービス「ディズニーデラックス」(現ディズニープラス)において、パートナーシップ全般において指揮を執り、成功に導いた
高谷和男 (たかや・かずお)HJホールディングス社長。1994年日本テレビ放送網に入社。番組制作部門や戦略部門である編成部門を経て2015年にHJホールディングスに出向し取締役。19年日本テレビICT戦略本部を経て、22年6月よりHJホ―ルディングス社長に就任
SVOD業界は群雄割拠 どう差別化する?
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