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「250円朝食」はなぜ誕生した? キーワードは「リピート率」 値上げした現在も最安級:松のや、びっくりドンキーを分析(3/3 ページ)
朝食メニューに注力した結果、客数や売り上げに好影響が出ているチェーンがある。「松のや」「びっくりドンキー」の事例を分析する。
朝時間帯の客数が2倍に伸長
コロナ禍の影響で、比較的混雑していない朝食時間帯のニーズが高まった。こうしたことを背景に、びっくりドンキーでは20年4月から一部店舗で朝食メニューの提供を開始した。
当初はトーストとコーヒーだけというシンプルな構成だったが、ラインアップを徐々に拡充。「ミニマムバーグディッシュ」や「卵かけご飯」などを提供するようになった。現在では、朝からしっかり食べたいというニーズに対応するため「ドンキースペシャルブレックファスト(チーズトーストまたはポテサラトースト)」(990円、一部店舗で価格が異なる)も販売している。
びっくりドンキーの広報担当者によると、1日1店当たりの客数は21年と比べて2倍に伸長しているという。
コロナ禍をきっかけに朝食需要が高まり、メニュー強化で対応した松のやとびっくりドンキーでは、客数や売り上げに好影響がみられた。また、さまざまな商品の値上げラッシュが続いている一方で、比較的安価な朝食メニューの売り上げが伸びているようだ。コロナの影響は落ち着いてきたが、今後も勢いを維持できるだろうか。
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