ニュース
帝人、生成AI「chatテイジン」を導入 特徴は?:グループ社員8000人に提供
繊維大手の帝人(大阪市)は11月14日、グループ社員向けの生成AIサービス「chatテイジン」を導入したと発表した。文章の作成・翻訳・要約やデータの分析などに活用することで、社内業務の効率化を目指す。
繊維大手の帝人(大阪市)は11月14日、グループ社員向けの生成AIサービス「chatテイジン」を導入したと発表した。文章の作成・翻訳・要約やデータの分析などに活用することで、社内業務の効率化を目指す。
8000人に提供 24年から本格展開
同社の発表によると、「chatテイジン」は、入力情報が外部に漏えいしないクローズドな環境を構築し、社内用の認証システムと連動させることによりセキュリティ対策を施した独自仕様のサービス。
国内グループ社員約9600人のうち、8割にあたる約8000人に提供する。12月末までの約3カ月間は試用期間としてデータ取得・分析を進めるとともに、社員からのフィードバックを集約する。2024年1月以降にそれらを反映させたサービスに拡充して本格展開するという。
同社はサービスの導入にあたり、生成AIに入力する質問や指示を意味する「プロンプト」や注意事項について解説する入門セミナーを実施するほか、社員同士で活用事例を共有するためのコミュニティを開設。8月にはグループ内で「生成AIガイドライン」を策定し、法令違反や情報漏えいなどのリスクを抑えるためのルールづくりも実施している。
同社は「今後もグループ全体でDXを推進し、新しい価値の創造と長期ビジョンである『未来の社会を支える会社』の実現を目指す」としている。
関連記事
- 生成AIを「利用しない」リスクとは 村田製作所が全社導入した理由
連載「生成AI 動き始めた企業たち」第10回は、村田製作所を取り上げる。スマートフォンやPCで使われる電子部品の生産・開発は世界でもトップクラスのシェアを誇る同社。長年、DXにも注力し、AI開発にも力を入れる。同社の強みはどこにあるのか――。 - 分析作業、9時間→6分に パナソニック流、生成AIの活用法
「生成AI 動き始めた企業たち」第6回はパナソニック コネクトを取り上げる。これまで9時間かかったアンケート分析業務を6分に短縮できたと発表し、話題を呼んだ同社。いかにして生成AIの業務活用を進めているのか。 - サイバーエージェント、生成AIのリスキリング講座を全社員に用意 内容は?
サイバーエージェントが11月から、全社員を対象に「生成AI徹底理解リスキリング」を開始。専門性の深さに合わせて3段階のプログラムを用意した。どのような内容なのか――。 - 電話対応、最大54%の時短に JR西日本の生成AI活用術
「生成AI 動き始めた企業たち」第11回はJR西日本。AIベンチャーと協業し、オペレーターの電話業務にかかる時間を最大54%削減に成功した。今後、生成AI活用にどのような道筋を描いているのか。 - 企画書作り「1週間→1日」に 住友生命の生成AI活用法
住友生命保険は7月から職員約1万人を対象に、ChatGPT技術を基に独自開発したチャットシステム「Sumisei AI Chat Assistant」を導入。これまで作成に1週間を要した企画書が、わずか1日で完成するなどの成果に結びついているという。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.