職人しか買わないはずでは? ワークマンの“着るこたつ”が若い女性にも支持されているワケ(2/2 ページ)
日に日に寒さが厳しくなり、防寒アイテムに注目が集まっている。こうした中、好調な売れ行きを見せているのが、ワークマンの“着るこたつ”ことヒーターウェア「WindCore ヒーターシリーズ」だ。
当初は「職人にしか売れないだろう」と予想
同社広報担当者によれば、ヒーターウェアの売り上げは毎年好調で、右肩上がりに推移しているという。年々生産数を増やしているが、それでもシーズン終盤にはほとんど売り切れる定番製品に成長した。
ヒーターウェアは発売当初、同社製品の中では高価格だったため、寒い中働く外仕事の職人しか購入しないだろうと考えていたという。「ところがいざ発売してみると、バイク、釣り、ゴルフなど、趣味に使用するために購入する方が多かったのが想定外でした」(同社広報担当者)
今年の購買層を見るとメインは男性客(職人)だが、寒くなる前に女性が購入するケースも目立っているという。「年代も20〜60代と幅広く、家の中ではエアコンを使わないよう節電のために着用する、外ではガーデニングやアウトドアで使用する人が増えています」(同社広報担当者)
また、マルチパッドやブランケットといった「着る」以外の商品も人気だ。前述のような節電目的だけでなく、子どものスポーツ観戦のため、外に長時間いなければならない親が全身をヒーターウェアでそろえるケースも多いという。
同社広報担当者は、“着るこたつ”ことヒーターウェアについて「機能性は消費者に認知していただけたのではないか」と自信を見せ、今後重視すべきは「デザイン性」だと話す。「もちろん質は落としませんがあえて機能性を隠し、まずはデザインを見て購入していただけるような商品を展開していきたいと考えています。使用している中で『こんなにいい機能がついていたのか』と思っていただけるような商品を目指します」
関連記事
- “重ね着”なのになぜか涼しい ワークマンの「ひんやりウェア」が人気
熱中症警戒アラートが連日発表されるなど、早くも猛暑が本格化している。日々の暑さ対策が必須となる中、ワークマンは2011年からひんやりグッズを展開中だ。 - 「のれる扇風機」想定外のヒットで完売 銭湯の脱衣所に着想
暑い夏の風呂上がり。温泉や銭湯の脱衣所に置いてあるような、大きな扇風機の風に当たるのはとても気持ちいい。自宅にいながらでもできたらいいのに――。そんな社員の思い付きから生まれたユニークな扇風機がある。 - もんで飲む「氷」 カリカリ梅の赤城フーズ、内と外から冷やす熱中症対策
カリカリ梅で知られる赤城フーズ(前橋市)の「飲む氷 Umeアイススラリー」が好調だ。6月に発売したところ、工場や建設現場などから1000単位の受注が相次いでいる。 - 「目立つので付けづらい」から2年 暑さ対策の新定番「ネッククーラー」が進化
7月10日に都内で今年初の熱中症警戒アラートが発表されるなど、早くも猛暑が本格化している。日々の暑さ対策が必須となる中、日傘や手持ち扇風機などに加え、定番商品になりつつあるのが「ネッククーラー」だ。 - 「着ると涼しい」だけじゃない 空調付きウェア、猛暑で進化
猛暑を少しでも快適に過ごそうと、暑さ対策グッズは多様化が進んでいる。ネッククーラーや手持ち扇風機などが新しい定番商品になる中、着るタイプの暑さ対策グッズにも注目が集まっている。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.