1枚で温かい、ドンキの「羽織る魔法瓶」 開発者が気付いた「重ね着」の盲点とは?(1/2 ページ)
寒い季節には、インナーやセーター、コートなど、たくさんのアイテムを着込むのが一般的だ。しかし、ドン・キホーテは重ね着しなくても1枚で温かい“羽織る魔法瓶”のようなアイテムを開発。“当たり前”を覆そうとしている。開発の背景を聞いた。
寒い季節には、インナーやセーター、コートなど、たくさんのアイテムを着込むのが一般的だ。しかし、ドン・キホーテはこの“当たり前”を覆そうとしている。重ね着しなくても1枚で温かい、まるで“羽織る魔法瓶”のようなアイテムを開発し、今年初めて発売した。商品担当者に開発の背景を聞いた。
【変更履歴:2023年12月25日午後5時56分 「熱を反射して逃さない」シリーズについて、取材時にPPIH担当者から聞いた「着る魔法瓶」という表現を用いて記載していましたが、その後「着る魔法瓶」は東光リミー社の登録商標であることが判明したため、該当箇所を別の表現に改めました。】
“羽織る魔法瓶”こと「熱を反射して逃さない」シリーズは、同社が展開するカジュアルファッションブランド「RESTORATION(レストレーション)」から誕生した。現在、フードジャケット(5489円)、ベスト(4389円)、パンツ(3289円)の3種類を展開。カラーはブラックのみで、サイズはM、L、LLを用意した。
同シリーズは生地、中綿、アルミプリントという3層構造でできており、温かさの理由は裏面に貼ったアルミプリントにある。このアルミプリントが、体から放出された熱を反射して閉じ込めるので、温かく感じるのだという。開発時には、アルミプリントを貼ったことで動きにくくならないよう、温かさと動きやすさを両立するぎりぎりの薄さを追求した。
また、せっかくの熱を外に逃がさないよう、フードジャケットやベストは首元までファスナーで閉め、パンツは足首が絞られたデザインを採用した。生地表面には撥水加工を施し、機能性も高めている。
同社がこのようなアイテムを開発した背景には、節電対策のある盲点があった。「電気代が高騰する中、エアコンをなるべく使わないように室内で重ね着をする方も多いです。しかし、それでは重ね着をする分の洋服を買うお金がかかってしまうことになります。1枚着るだけで温かくなるような洋服を開発すれば、洋服代も電気代も節約することにつながるのではと考えました」(商品担当者)
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