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1枚で温かい、ドンキの「羽織る魔法瓶」 開発者が気付いた「重ね着」の盲点とは?(2/2 ページ)

寒い季節には、インナーやセーター、コートなど、たくさんのアイテムを着込むのが一般的だ。しかし、ドン・キホーテは重ね着しなくても1枚で温かい“羽織る魔法瓶”のようなアイテムを開発。“当たり前”を覆そうとしている。開発の背景を聞いた。

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空気を「出し入れできる」ベスト

 今年初めて発売したアウター「エアハグベスト」は、空気の断熱性能の高さに着目した商品だ。羽毛やウールを使用した従来のベストとは異なり、付属の袋から自分で空気を注入して完成するベストとなっている。空気の量を自由に調整できるため、ボリューム感やクッション性などを自分好みにカスタマイズできる。

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空気を入れる前の状態(展示会にて編集部撮影)

 空気の入れ方は、通常は隠れているベストの右ポケットからノズル口を出し、付属の袋のノズルを取り付けるだけ。ぎゅっぎゅっと絞るように握ると、5回ほどで空気の注入が完了するようになっている。着終わった後はさっと空気を抜き、折りたたんでコンパクトに収納できるため、かさばったり破裂したりする心配もない。

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空気をほどほどに入れた状態(展示会にて編集部撮影)
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空気を最大まで入れた状態(展示会にて編集部撮影)

 商品担当者は、エアハグベストに使用する生地の強度に最もこだわったという。「当たり前ですが空気を入れて使うので、すぐ穴が開いてしまっては困ります。かといって分厚くするとベスト自体が重くなってしまうので、生地の強度と軽い着心地の両立に苦労しました」(商品担当者)

 また、空気の断熱性能の高さに着目した商品として、毎年「エアバリアインナー」を発売している。同シリーズでは、薄手でもしっかり寒さをしのげるよう、暖かい空気を中に閉じ込める「ちくわ構造糸」を使用。「着膨れしない」と「温かい」を両立させた人気シリーズだ。

 高い保温力を持つエアバリアインナーは、長袖(クルーネック、Vネック、モックネック)、半袖(クルーネック、Vネック)、ロングスパッツの計6アイテムを展開。さらに、エアバリアインナーに吸湿発散効果を追加したエアバリアインナープラスは、長袖(クルーネック、Vネック、モックネック)、ロングスパッツの計4アイテムを用意した。その他、スノーグローブや撥水グローブ、ニットキャップといった小物類もそろえている。

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エアバリアインナー(展示会にて編集部撮影)

 今年は記録的な猛暑となり、その暑さが秋まで続いた。同社のあったかグッズの売れ行きについて、商品担当者は「徐々に寒くなり始めた10月ころから、エアバリアインナーのような肌着類を中心に売り上げが好調になってきました。熱を反射して逃さないシリーズやエアハグベストは、今後もう少し寒さが厳しくなってから売れ始めると予想しています」と話す。本格的な冬の到来を前に、ドン・キホーテのあったかグッズは、消費者の支持を得られるか。

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スノーグローブ(展示会にて編集部撮影)
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撥水グローブ(展示会にて編集部撮影)
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