コラム
渋谷駅にサラダ自販機を設置して、見えてきた「0.13%」の数字:水曜日に「へえ」な話(5/5 ページ)
京王井の頭線の渋谷駅に、サラダなどを販売する自販機が登場した。価格は1000円ほどするのに、なかなか好調のようで。ちょっと変わった自販機を設置したことで、どんなことが分かってきたのか。
工夫次第で大きく化けそう
渋谷駅に設置したことによって「M-1グランプリ」の決勝に進出できたかもしれないが、まだまだ課題もある。最大のネックは「物流」だ。現状、OFFICE DE YASAIの配送を使って、サラダ自販機に商品を納入しているが、すべてカバーできているわけではない。
というのも、OFFICE DE YASAIは平日の月曜日から木曜日に届けているが、渋谷のサラダ自販機は週末も稼働している。その日はどうするかというと、1台のために商品を運んでいる。この仕組みは、非効率である。
同社は「サラダ自販機を2028年に600台に増やす」という目標を掲げていて、それが実現できれば物流の問題は軽減できるはず。ということもあって、この事業をうまく軌道に乗せるためには、スピード感をもって台数を増やすことが欠かせないようだ。
まだまだ課題がたくさんある中で、それでもこの自販機は工夫次第で大きく化けそうな気がする。例えば、近隣の店で売れ残った商品を販売するのはどうだろうか。店側→価格は安くなるかもしれないが、捨てるよりまし。客側→安く買えるので、うれしい。環境→廃棄率が下がるのでよい。
このように考えると、サラダ自販機のキモはこの言葉がうまくハマりそうだ。売り手によし、買い手によし、世間によし――。
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