コラム
東京で隣の駅が「近すぎる」路線が存在するワケ:経済の「雑学」(6/6 ページ)
東京駅と有楽町駅、日暮里と西日暮里駅のように、都会には、駅間距離が短い場所がある。なぜ、そのような駅の設置の仕方をしたのだろうか。その理由は……。
地下鉄のために西日暮里駅はつくられた
西日暮里駅ができたのは、現在の東京メトロである営団地下鉄の千代田線が1969年12月(フルサイズの駅開業が1971年3月)、国鉄が1971年4月のことである。この場所に駅ができた理由は、地下鉄と山手線、京浜東北線の乗り入れ駅が必要だったからである。日暮里まで伸長して駅をつくる計画があったものの、工事費がかさむためできなかった。
地下鉄と山手線、京浜東北線の接続駅を低コストでつくるために、西日暮里駅ができたのだ。実際、西日暮里駅は乗り換えに特化した構造になっており、地上と地下を行き来するための設備が整っている。
乗り換えのために歩くにはちょっと遠い、ということでココに駅ができたといえよう。通路をつくるには長すぎるのだ。
駅が設置されるには、理由がある。その理由を探ってみると、駅間距離が短いのにも興味深い歴史がある、ことを感じられたのではないだろうか。
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