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増え続けるLUUP ルーツは「創業時に断念した事業」にあった:2023年、話題になった「あれ」どうなった?(3/3 ページ)
街中でスーッと目の前を過ぎていく電動キックボードを見る機会が増えた。電動キックボード普及の立役者となっているLuup社は、実は創業当初から電動キックボードを取り扱う予定があったわけではない。現サービスは当初の事業を「あえなく断念」した結果、生まれたものだという。いったい何があったのか。今年、新たなブームを作ったLuupの裏側に迫る。
変わりゆく利用用途 街づくりを担えるか
直近では、都市部以外の事例や問い合わせも増えているという。現在は大分県の別府駅周辺、埼玉県の西武秩父駅周辺、沖縄県名護市のカヌチャリゾートで実証実験中だ。
現在、電動キックボードが車道を颯爽と走る様子は都市部の目新しい光景として捉えている人がほとんどだろうが、利用用途は今後も広がっていく可能性が高い。
村本さんは「移動課題や集客に悩みを抱える自治体からは、これまでも多くのお問い合わせをいただいており、法改正を機にさらに増加しました。すでに小さな実証という形で展開を始めていますが、今後は都市部だけでなく、地方からのお声にもできるだけお応えできるようにしていきたいです」と展望を話す。
少子高齢化が進む社会では、街のあり方も再考すべきかもしれない。そうした変化の局面にも、LUUPは貢献できると村本さんは話す。
「例えば駅の近くには高齢な方が住み、活発に移動できる方々はLUUPの置いてある駅遠のマンションに好んで住むなど、新たな街づくりの一端を担うこともできると考えています」(村本さん)
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