コラム
会議の資料をわざわざ出力 「紙への郷愁」そろそろやめませんか:その作業ムダムダ(1/3 ページ)
とにかく「紙」であることを重要視する職場があります。「わざわざ出力」は私たちを苦しくさせるムダ作業だと言わざるを得ません。
とにかく「紙」であることを重要視する職場があります。
これはハンコ文化とセットで日本企業に染みついた文化的な背景にもあります。仕事やプライベートにかかわらず、私たちは長らく公的な文書や重要な書類を交わすときには「偽装がしにくいように朱肉の押印が必要だ」と言われてきました。
私も自分専用のハンコを両親に作ってもらったときには大人の仲間入りを果たした気がしました。「押印」という行為は人生を左右する重要な行為だと教わりました。ハンコの押されたこの世に1つしかない紙をしっかりと保管して管理する。これこそ日本に古くから伝わる伝統……。
「それを無くして良いのか!? 寂しいじゃないか」「恐いじゃないか。大事なものは『紙』じゃなくてどうする!」「ペーパーレスがなんだ!」と思ってしまうのも、それほど的外れでもないような気がしてしまいます。
社内稟議書は重要なことなので「紙」に書いて署名して押印!
請求書や契約書はさらに大切なのだから印刷して押印!
枚数の多い契約書は冊子を作る要領で製本します。そのうえで、郵送する際には失礼のないように送り状の「紙」も印刷して同封!
それ以外にも、社内会議の資料を人数分印刷してホッチキス留めして会議で配布。私自身も何百回とやってきました……。
そして、資料に機密事項の書類が混ざっている場合には、1日かかって準備した資料を今度は一つひとつシュレッダーにかけて廃棄させていました。なんとも儚くて泣けてしまいます。
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