コラム
箱根駅伝「ユニフォーム」争奪戦 王者・ミズノに忍び寄るナイキ、新参も登場(1/3 ページ)
第100回の記念大会となる、今年の箱根駅伝。選手たちの熾烈な争いの裏で、スポーツメーカーも火花を散らしている。これまで攻勢だった国内メーカーに外資が忍び寄る。「ユニフォーム争奪戦」の行方は?
1月2〜3日に、日本テレビ系列で生放送される「箱根駅伝」の視聴率は25%を超える。今回は、記念すべき100回大会。昨年の優勝校の駒大が圧倒的強さを見せつけるか、青学が返り咲くか、ダークホースが番狂わせを起こすか……。
レースで熾烈な戦いが繰り広げられるのは間違いないが、スポーツメーカーの戦いも激化している。狙うは、有力チームの左胸。各メーカーは選手たちが着用する“ユニフォーム争奪戦”に力を注いでいる。
その様相は、箱根駅伝の出場を目指すくらいの大激戦なのだ。特に近年は外資系メーカーの参入が目立ち、壮絶な“椅子取りゲーム”が繰り広げられている。
出場校のユニフォーム、どう変わってきた
これまで、箱根駅伝出場校はどのメーカーのユニフォームを着用してきたのか。10年前(第90回大会)、5年前(第95回大会)、現在(第100回大会)をチェックしてみたい。
第90回大会(全23校)
- ミズノ:6校(明大、日大、法大、東海大、國學院大、国士大)
- アシックス:6校(日体大、早大、帝京大、中央学大、専大、山梨学大)
- デサント:3校(拓大、東農大、順大)
- クレーマー:1校(大東大)
- ナイキ:5校(東洋大、駒大、中大、神奈川大、城西大)
- アディダス:1校(青学大)
- ニューバランス:1校(上武大)
第95回大会(全22校)
- ミズノ:7校(東海大、法大、國學院大、日体大、日大、東京国際大、国士大)
- アシックス:4校(帝京大、中央学大、早大、山梨学大)
- デサント:1校(順大)
- クレーマー:1校(大東大)
- ナイキ:4校(東洋大、駒大、神奈川大、中大)
- アディダス:2校(青学大、明大)
- ニューバランス:3校(城西大、拓大、上武大)
第100回大会(全23校)
- ミズノ:6校(法大、創価大、日体大、日大、神奈川大、国士大)
- アシックス:4校(早大、帝京大、中央学大、山梨学大)
- ナイキ:5校(駒大、中大、東洋大、明大、東海大)
- アディダス:4校(青学大、國學院大、大東大、東農大)
- プーマ:2校(城西大、立大)
- ニューバランス:1校(順大)
- オン:1校(駿河台大)
このように整理してみると、10年の変遷や外資と日本メーカーの力の差、各社の戦略が見えてくる。年々激化するユニフォーム争奪戦の中身を解説していこう。
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