箱根駅伝「ユニフォーム」争奪戦 王者・ミズノに忍び寄るナイキ、新参も登場(2/3 ページ)
第100回の記念大会となる、今年の箱根駅伝。選手たちの熾烈な争いの裏で、スポーツメーカーも火花を散らしている。これまで攻勢だった国内メーカーに外資が忍び寄る。「ユニフォーム争奪戦」の行方は?
熾烈なユニフォーム争奪戦 外資の攻勢に耐えられるか
10年前の第90回大会は、7ブランドが箱根駅伝出場校のユニフォームを手掛けていた。4ブランド(ミズノ、アシックス、デサント、クレーマー)が国内メーカーで、3ブランド(ナイキ、アディダス、ニューバランス)が外資系メーカーだった。
5年前の第95回大会では7ブランドは変わらなかったが、国内メーカーが抱えるチームが16校から13校に減少。一方、外資系メーカーは7校から9校に増加した。
そして今回の第100回大会、国内メーカーのユニフォームを着用する大学は10校に減少。デサントとクレーマーが箱根路から姿を消した。一方で外資系メーカーは13校に増加。前回大会はプーマが、今大会はオンが“初出場”になる。
箱根駅伝に出場する大学の多くは、各メーカーから「ウェアサプライヤー」を受けている。無償でユニフォームなどのウェアが提供されているだけでなく、なかには金銭面でのサポートを受けているケースもある。外資系メーカーの方が予算は豊富だが、PR効果が弱いと判断されるとスパッと切られる印象だ。
正月の風物詩として大人気の箱根駅伝。トップを走る大学は特に注目されるので、スポンサーブランドのロゴにも自然と視線が集まる。その広告価値は高い。当然、強い大学には多くのメーカーが触手を伸ばすことになる。
しかし、物資的な支援のみでなく金銭面でもサポートしている外資系メーカーは契約もガッチリと結んでいるため、なかなか新規契約を実現するのは難しい。
その中で攻勢を仕掛けているのがプーマだ。箱根駅伝、ひいてはランニング市場での存在感を強めていくために立大のサポートを開始すると、立大は前回大会で55年ぶりの出場を果たした。さらに、23年12月6日には城西大男子駅伝部とのパートナーシップ契約締結を発表した。
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