2015年7月27日以前の記事
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ファミマ、高級「クリームパン」が好調 狙うはスイーツの代替 パッケージで「生」強調の背景は(1/2 ページ)

ファミリーマートが1月16日に発売した「とろけるたっぷりクリームパン」の初速が好調だ。プレミアムな価格帯にしたり、パッケージで「生」を強調したりする背景を開発担当者に聞いた。

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 ファミリーマートの新しいクリームパンの売れ行きが好調だ。1月16日から全国の約1万6400店で「とろけるたっぷりクリームパン」(178円)の販売を開始したところ、売り上げが目標に対して130%で推移しているという。新作パンが誕生した背景を、同社の開発担当者に聞いた。


どんなパンが売れているのか

 とろけるたっぷりクリームパンは、同社のプライベートブランド「ファミマル」のプレミアムライン「ファミマルPREMIUM」における初のパン商品である。ファミマルPREMIUMには「あふれる肉汁!!!極じゅわハンバーグ」(450円)や、「国産にんじんドレッシング」(498円)などがある。同シリーズが生まれた背景には、メリハリ消費の拡大がある。

とろけるたっぷりクリームパンの特徴

 新しいパンの特徴は「くちどけ生地」「たっぷりクリーム」「2種のクリーム」の3つだ。

 卵と発酵バター入りマーガリンを練り込んだブリオッシュ生地に生クリームを加え、くちどけの良い食感に仕上げた。担当者は「中のカスタードやカスタードホイップと、生地のくちどけができる限り同じになるよう、なめらかに仕上げることが大変でした」と振り返る。


とろけるたっぷりクリームパン

 生地とクリームの割合は1:1だ。「たっぷりクリーム」をコンセプトにした理由は、プレミアムなパンに求めるポイントを調査した際、「具材感」を求める声が多かったことが背景にある。

 2種のクリームに関しては、オレンジリキュールで風味付けしたカスタードクリームと、軽い食感でくちどけが良いカスタードホイップを合わせている。クリームがたっぷりでもしつこくなく、軽やかなクリームパンに仕上げた。

 通常のクリームパンは生地でカスタードを包んで焼き上げる。この製法では、パン生地が膨らむ一方、カスタードは熱で一部が水蒸気化して空洞の部分ができる。新商品のコンセプトであるたっぷりクリームを実現するため、焼き上げた後の空洞にカスタードホイップを注入している。


工場で高級クリームパンにホイップ注入(提供:ファミリーマート)

注入する前のホイップ(提供:ファミリーマート)

 購入している客層は男性6割:女性4割で、パン全体と同じ傾向がみられた。特にメイン客層である40〜50代男性の支持が非常に強いという。


カスタードホイップを空洞に注入し、「たっぷりクリーム」として訴求
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